HKT48朝長美桜 × 廣田あいかコラボに見る、TikTok「デュエット」機能の可能性
HKT48の朝長美桜と、元私立恵比寿中学で現在はYouTuberとして活躍をしている廣田あいか(ぁぃぁぃ)が先日、若者に人気のスマートフォン向け動画アプリ「TikTok」で、デュエット機能を使ったコラボを行い、話題となった。動画サービスでコラボというのは特に珍しいことではないが、この2人のコラボの経緯がTikTokならではで興味深い。
Tik Tokでのコラボも、基本的には他の動画SNSやサイトと同じように、TikToker同士であったり、それぞれのチャンネルを持つユーザーや有名人が、お互いの動画で共演するのが一般的だ。だが、TikTokには他にはない「デュエット」という機能がある。それは、人気のYouTuberやTikToker、芸能人など、他のユーザーが投稿した好きな動画とデュエットができるというものである。日本人女性フォロワーランキング1位であるHinataとのデュエットなどは、特に多く見られる。
今年のゴールデンウィーク中にアップデートされ、デュエット機能が正式にリリースされた時には、48時間経たないうちに3万人以上のユーザーが利用して一気に話題となった。お気に入りの動画の隣りに自分が投稿した動画が並ぶというシステムで、一緒に踊るだけでなく、掛け合い漫才のようなこともできたりと、今はいろんな動画が誕生している。TikTokが今年6月から開催した、100名の人気クリエイターを決定するオーディション「TikTokオーディション」でも「デュエット部門」があり、そこで選ばれたものは、CGのキャラとモーフィングのようにシンクロ率の高いダンスをしたり、2人が片方の画面にいて隣の画面に行くと2人が変身したり、寛いでいる女の子の隣の画面には迫り来る死神がいたり、デュエットした動画にさらにデュエットを重ねて3画面が連なり、隣に順番に影響されていく動画であったりと、まさにアイデアの宝庫。大喜利のように、様々なデュエット動画が生まれていた。
この機能が人気を集めるきっかけとなったのは、おそらく、TikTokerでもあるきゃりーぱみゅぱみゅによる、新曲「きみのみかた」とTikTokのコラボ企画だろう。ハッシュタグ「#なりきりきゃりー」をつけ、デュエット機能を使い、きゃりーぱみゅぱみゅとTikTok上で共演するという企画で、きゃりーの顔のパーツが動いていくアップの動画と、本人が踊っている動画の2つのパターンが用意された。前者はデュエット機能を使わずに、スマホにダウンロードしたきゃりーの顔のパーツを、音楽に合わせて自分の顔の位置に合わせていくというコラボで、後者がデュエット機能を使い、きゃりーと一緒に踊るというものだった。