シリシリダンス、恋のマイアヒ、トリコ……TikTok『ホット』『人気急上昇』楽曲を考察

 若者を中心に流行中の音楽動画アプリ『TikTok』。2016年9月にサービスが開始されて以来アジア圏で急速に広がっていき、2018年の第1四半期にはApp Storeでダウンロード数世界1位を記録。その勢いはまだまだ続いていきそうだ。

 TikTok流行の背景には、1億総SNS時代となった今、誰もが端末1つで発信者側に回れるようになったという時代性が大いに関係している。それに加えTikTokは音楽+動画という性質上、ダンスや体を使った振り付きの動画投稿が多く、昨今の「投稿型ダンスブーム」の火付けにもなったと言える。

 いつの時代でも流行は人から人へと渡っていくもので、そこには当然、発信源と受信側のタイムラグがあった。しかしSNSが普及してからはほとんどなくなり、今や流行はいつだってリアルタイムで急速に広がっていくものである。TikTokでも日々、新しいバズの種が蒔かれ続けていて、人気の動画投稿内容や使用楽曲は常に変化している。そこでこの記事では、毎週様々な楽曲が上がってくるアプリ内の『ホット』『人気急上昇』楽曲リストから、10月上旬現在に注目されている楽曲をピックアップ。なぜこの楽曲が受けているのかを動画の傾向と併せて考察していきたい。

シリシリダンス/Matteo(マッテオ)

 「シリシリダンス」は、ルーマニア出身アーティスト・マッテオが2013年に発表したナンバー「Panama」を原曲としたダンス。サビの〈Zile, Zile〉が〈シリシリ〉に聴こえるということからこのダンスの名前が付いており、耳に残る歌詞と簡単な振り付けで誰でもチャレンジしやすい点が多くの投稿数に繋がっている。

 今年に入って日本で起こったブームを受けて8月にはデジタルEP『シリシリダンス-パナマ-』が配信リリースされ、最近ではTVでも芸能人が披露している場面を観るため、TikTokをダウンロードしていなくても「シリシリダンス」は知っているという人も多いのではないだろうか。つい先日、Perfumeがこのダンスを踊っている動画をTikTokに投稿し、その切れ味あるパフォーマンスに大きな反響があったことから、再び「シリシリダンス」に挑戦するユーザーたちが増えている。

参考:Perfumeオフィシャルアカウント

恋のマイアヒ2018 ~ノマノマ・ダンス~/Dan Balan(ダン・バラン)

Dan Balan – Numa Numa 2 (feat. Marley Waters) / 恋のマイアヒ2018

 2005年に“空耳”で大ブレイクしたモルドバ出身の音楽グループ・O-Zone(オゾン)の「恋のマイアヒ」。当時はFlashムービーで人気に火が点き、日本における洋楽作品としては史上初の着うた100万ダウンロードを達成するなど社会現象にもなった。先月、O-Zoneの元メンバーだったDan Balan名義で新バージョンが配信リリースされ、9月17日放送の『MUSIC STATION ウルトラFES 2018』にはDan Balanが出演しパフォーマンスを披露。SNSやネット上は「懐かしい!」というコメントが溢れかえり、10年以上の時を経て今年再び話題となった。TikTokでも同曲に合わせて変顔をする動画投稿が増えているが、中毒性のあるメロディに“キメポーズ”を取りやすいリズムはまさに、TikTokでバズりやすい楽曲の特徴であると言える。

トリコ/Nissy(西島隆弘)

Nissy(西島隆弘) / 「トリコ」Music Video

 Nissy(西島隆弘)が9月30日にシングルリリースしたばかりの新曲「トリコ」は、10月5日(金)に公開される映画『あのコの、トリコ。』の主題歌となっており、MVには同映画でヒロイン役を務める新木優子が出演している。MV中でNissyと新木が披露している「トリコダンス」の動画がTikTokにアップされると人気が爆発、それに続いて『あのコの、トリコ。』出演キャスト陣によるダンス動画も次々に話題となり、『ホット』にリストインした。ポップな曲調も相まって思わず真似をしたくなる「可愛くて覚えやすい」ダンスが人気の理由。TikTokではMVのように男女ペアで踊る動画や、学校の文化祭で踊っている動画などが投稿されており、リリース直後にも関わらず学生たちの間では「トリコダンス」がすでに浸透しているようだ。

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