世界初の5G対応スマートフォン「moto z3」発表 専用モジュールで5G通信が可能に

 Motorola Mobilityは米国時間8月2日、世界初、5G通信に対応させることが可能なスマートフォン「moto z3」を発表した。

 moto zシリーズはモジュールタイプの「moto mod」に対応しており、これを組み合わせることで様々な機能を拡張できる。「moto z3」は、なかでも5G通信を可能にする「5G moto mod」に対応しており、将来的に“5Gスマホ”として利用することができるようだ。

 「moto z3」は8月16日、米国キャリアのVerizon向けに480ドル(約5.3万円)で発売予定。また「5g moto mod」は2019年の初頭に販売が開始されるとしている。「5g moto mod」はQualcomm Snapdragon X50 5GとX24 LTEモジュール、QTM052 mmWaveアンテナを備えたうえで、2,000mAhの拡張バッテリーも搭載した。

 「moto z3」の主要スペックは次の通り。6インチ(2,160×1,080ドット)の有機ELディスプレイ。SoCはQualcomm Snapdragon 835、RAM容量は4GB、内蔵ストレージは64GBとなる。OSにはAndroid 8.1 Oreoが採用された。カメラは背面カメラが1200万画素とモノクロカメラのデュアルカメラの構成でレーザーオートフォーカスやダブルLEDフラッシュライトを搭載する。インターフェイスはUSB Type-Cでネットワーク周りはBluetooth 5.0、Wi-Fi(a/b/g/n/ac)。対応バンドはFDD-LTE(1/3/4/5/7/8/12/17/18/19/20/26/28/38/40/41)だ。

 次世代通信とされる5G通信は、国内においては2020年に実用化・商用化を目指して開発されており、単に通信速度が高速化されるだけでなく、増大している人口密集エリアでのトラヒック需要に耐えうるネットワーク網を構築することが可能だ。今年開催されたサッカー・ワールドカップでは、試合をストリーミングされた回数が4億8600万回に及び、このうちの9300万回は視聴の遅延などが生じていたと、Motorola Mobilityは明かす。そして、こうした遅延等を解消し、快適なストリーミングを可能にするのが5G通信であると述べている。

 「moto z3」自体のスペックは約半年前のフラグシップスマートフォンに迫る性能なため、「5g moto mod」が発売される2019年でも十分活躍できる仕上がりだろう。

Source:Motorola Mobility / Qualcomm

■佐々木翼
モバイル製品などのガジェットに詳しいフリーライター。
モバイルメディアの「ガジェットギーク」も個人運営している。

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