ゲームは映画の世界を超えた? 小島秀夫『DEATH STRANDING』にハリウッド俳優が続々
これまで4本のトレーラーが公開されてきたが『DEATH STRANDING』は、ゲームというよりもはや“動かせる映画”と言っても過言ではない。かつてゲームの精巧さを褒めるにあたって「映画のような」という形容詞が使われてきたが、肌の質感やタトゥーまでをも完全再現できるモーションキャプチャーが駆使される今、もうそんな表現は時代遅れのように感じる。ゲームは憧れていた映画の世界を飛び越え、リアルを超越していく。
ちょうど今年公開された映画『レディ・プレイヤー1』のオアシス内でのシーンは、『DEATH STRANDING』と同じモーションキャプチャーで撮影されている。しかし同じ技術を使っても映画は、やはり受け身のコンテンツであるところから抜け出せない。
ゲームというのは制作側の意図通りに動いてはいるものの、われわれプレイヤーが主体となって主人公を動かしていく“自由さ”がある。モーションキャプチャーにより“リアルさ”を手に入れたゲームがこの先目指すのは、没入だ。われわれが、『レディ・プレイヤー1』のような仮想世界を見るのではなく“行く”を実現するのがゲームの今後の強みとなっていくだろう。
『メタルギア』シリーズの主人公スネークが『ニューヨーク1997』を基にしていたり、『メタルギアソリッド ピースウォーカー』に、 スタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』を彷彿とさせる表現があったりと、自身の作品にまで引用するほどの映画好きと知られてきた小島。今回人気俳優が出演していることもあり、小島ファンはもちろん、“北欧の至宝”ことミケルセンのファンを始めとした映画好きにまで本作の存在がリーチする新しいアプローチも見受けられた。
とはいえ『DEATH STRANDING』は、発売日も未定であれば、一体どんなストーリーなのかも未だ掴みきれていない。さらにまだキャストも全員が披露されたわけではないという。ちなみに、昨年9月に『女は二度決断する』のダイアン・クルーガーが、モーションキャプチャーのスーツを着ている姿をInstagramにアップしており、ファンの間では本作に出演するのではと話題になっていた。
ゲームの未来の先陣を切っていく『DEATH STRANDING』。この作品は間違いなく、映画とゲームの間に新たな“STRAND(心理学用語で絆)”を生み出す第一歩となることだろう。
(文=阿部桜子)
■商品概要
『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』
対応機種:PlayStation®4、PlayStation®4 Pro
ジャンル:未定
発売日:未定
販売形態:未定
価格:未定
CERO:未定
発売元:株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
開発:Kojima Productions
(c)Sony Interactive Entertainment LLC. Death Stranding is a trademark of Sony Interactive Entertainment LLC. Created and developed by Kojima Productions.
公式サイト:http://www.kojimaproductions.jp/death_stranding.html