『VIVANT』前半戦のMVPは“新庄”竜星涼だ “死亡”でも再登場を願いたくなる圧倒的な熱演

 その後、乃木から「あなたはもう光のもとで生きられません」と宣告され、公安外事の脇坂(小久保寿人)とタイ警察に連行されていく最中、新庄はひとり覚悟を決める。隣に座っていた警察官2人と脇坂を昏倒させて、逃走を図ったのだ。しかし、周りを警察に囲まれている状況での逃亡はあまりにも無謀。結果として、新庄は何発もの銃弾を浴びて、蜂の巣にされてしまう。非常にショッキングなシーンだったものの、チョッキーに両親への感謝の言葉を託して不敵な笑みを見せる姿には思わず見惚れてしまった。竜星の長い手足とスタイルの良さも際立っており、新庄の退場劇は多くの人々の記憶に残る絵になったはずだ。

 竜星の出演作を振り返るたびに、その変幻自在な芝居に何度も驚かされたことを思い出す。もともと、スーパー戦隊シリーズ『獣電戦隊キョウリュウジャー』(2013年〜2014年/テレビ朝日)のキョウリュウレッド役でテレビドラマ初主演を飾るなど、アクションには定評があった竜星。以降、ドラマ『アンナチュラル』(2018年/TBS系)で演じた木林や、NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』(2022年度前期)の比嘉家の長男・賢秀など、一癖も二癖もある役柄を楽しそうに演じる器用さも兼ね備える。

 さらに、実写化は難しいのではないかと思われていた映画『ぐらんぶる』(2020年)で主人公・北原伊織の振り切れたキャラクターを全力投球で演じきり、原作漫画ファンも納得の脱ぎっぷりとコミカルな演技で酒と裸にまみれた青春群像劇を彩った。その後もドラマや映画にコンスタントに出演を重ねると、NHK大河ドラマ『光る君へ』(2024年)では、藤原道長(柄本佑)の甥で、伊周(三浦翔平)の弟にあたる隆家役を務めることに。バイタリティあふれる言動と逆境でも変わらない生き様で物語を駆け抜ける隆家は宮中でも異質な存在。それでも、大河初出演ながら隆家が歩む激動の人生を見事に最後まで演じきった。

 ミステリアスな役柄も軽快なアクションシーンも颯爽とこなす竜星にとって、新庄というキャラクターはまさに適役だったといえるだろう。だからこそ、彼が演じる新庄をまだまだ観ていたいと思う視聴者の気持ちも痛いほどわかる。死んだと思っていた人物が実は生きていたという展開は本作の十八番でもあるだけに、新庄の再登場を密かに願っているが、果たしてその望みは叶うだろうか。

■放送情報
日曜劇場『VIVANT』第2シーズン
TBS系にて、毎週日曜21:00〜21:54放送
出演:堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、竜星涼、山中崇、Barslkhagva Batbold、Tsaschikher Khatanzorig、富栄ドラム、林原めぐみ(声の出演)、内野謙太、花岡すみれ、本間さえ、二宮和也、井上順、林遣都、内村遥、井上肇、市川猿弥、市川笑三郎、平山祐介、珠城りょう、西山潤、宮下今日子、Tanapak Jongjaiphar、濱田岳、坂東彌十郎、小日向文世、キムラ緑子、松坂桃李
原作・演出・プロデュース:福澤克雄
プロデューサー:飯田和孝
製作著作:TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/VIVANT_tbs/
公式X(旧Twitter):@TBS_VIVANT
公式Instagram:tbs_vivant
公式TikTok:vivant_tbs

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