『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』予告編を徹底考察 事実上のアベンジャーズvsX-MEN?

 こんにちは、杉山すぴ豊です。ここ最近のマーベルやアメコミヒーロー映画およびジャンル映画まわりのニュースや気になった噂をセレクト、解説付きでお届けします!

 今日は先日解禁され大きな話題となった『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』の予告編解説です。

 以下、このコラムの一部は筆者個人の考察であり、公式から発表された内容ではありません。

予想より早い予告編解禁

 予告編は7月20日に解禁となりました。これは大方の予想よりちょっと早いオンライン解禁でした。というのも、本作の予告編は、現地時間の7月25日17時30分から予定されているサンディエゴ・コミコンでのマーベル・スタジオのパネル/発表会にてリリースされるだろうと言われていたからです。しかしながら『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』は12月18日公開なのに、7月20日からもうチケットを売り出す(!)ということが急遽発表され、チケットを売り出す以上、さすがに予告編を見せなきゃいけないだろう、ということでこのタイミングの解禁になった模様です。

 この後詳しく解説しますが、予告編自体は非常にワクワクするもので、本作への期待が高まりました。ただ、この予告編は4月13日から16日にかけて米ラスベガスで開催された、映画興行関係者向けのコンベンション「CinemaCon 2026(シネマコン2026)」でお披露目になったものとほぼ同じ内容のようです。CinemaConでこの予告編を見た人の感想やレポートは文字情報としてすでにネットやSNSであがっていましたから、「噂の予告編がついに見れた!」という感じです。

ドクター・ドゥームはサノス同様、彼なりに世界(バース)を救いたい?

「アベンジャーズ/ドゥームズデイ」ティザー予告|12月18日[金] 劇場公開

 まずこの予告編の大まかな内容をみていくと、X-MENでおなじみの“恵まれし子らの学園”(ミュータントたちの学園)から始まり、プロフェッサーX(パトリック・スチュワート)が窓越しに恐るべき異変を目撃しています。オレンジの光に包まれ世界が燃えつきようとしている。つまり、世界の破壊が始まっているわけです。ここでモノローグが入り、その声の主こそロバート・ダウニー・Jr.演じるドクター・ドゥームであることがわかります!

 そしてここから先はソー(クリス・ヘムズワース)のセリフがナレーションのようになって展開していきます。ソーはかつてないほどの危機が迫っているとヒーローたちに語ります。そのヒーローたちとは、ファンタスティック4、ニュー・アベンジャーズ、キャプテン・アメリカ(サム版/アンソニー・マッキー)、アントマン(ポール・ラッド)たちです。ファンタスティック4とニュー・アベンジャーズはそもそも活躍するアースが違うわけですから、次元を超えて結集したわけです。この危機に対して力を合わせようと言っているのに、ワカンダとネイモア(テノッチ・ウエルタ)率いる海底王国タロカンは小競り合っているし、X-MENのメンバーと他のヒーローたちが戦っているシーンがインサートされます。要はなかなかヒーロー同士が手を組まないんですね。さらにあのロキ(トム・ヒドルストン)も登場です。

 こうした中、ソーがドクター・ドゥーム(ロバート・ダウニー・Jr.)に戦いも挑むが歯が立たない、という場面が挿入。ソーが勝つためには奇跡が必要だと言っていると、これに呼応するかのようにある人物が現れる。スティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)です!

 この予告編とこれまでに発表されているあらすじなどを照らし合わせると、こういうことになります。

①この予告編に先立ち、マーベルが発表した公式のあらすじは「Beloved heroes from three distinct universes will be set on a deadly collision course and ultimately face an existential threat unlike anything they've ever encountered.」です。異なる3つの世界から集った愛すべきヒーローたちが、致命的な世界の衝突の運命に巻き込まれ、やがて、これまでに遭遇したことのないような存亡の危機に直面することになる。

②“3つの世界から集ったヒーローたち”というのが、以下の3チーム。アベンジャーズらアース616(今までのマーベル・シネマティック・ユニバース/MCUの基本世界)のヒーローたち。アース828の世界で活躍するファンタスティック4。上記2つとは異なるアース10005で活躍するミュータントチームのX-MEN。

③“致命的な世界の衝突の運命に巻き込まれ”というのが、この予告編の冒頭に出てきた、プロフェッサーXが目撃してるオレンジの光の現象でしょう。これは恐らくインカージョンという危機です。別ユニバース(アース)同士が激突し、どちらかの世界ないしすべてが消えてしまうということ。これについては『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』で言及されています。したがって、アース616、アース828、アース10005がインカージョン手前の状態にあるということです。

④“これまでに遭遇したことのないような存亡の危機に直面”というのが、恐らくドクター・ドゥームの脅威であり、彼らの前に立ちはだかる、ということでしょう。

 なのですが、気になるのはドクター・ドゥームと、このインカージョンの関係性なんですね。単純にいうと、ドクター・ドゥームがこのインカージョンを仕掛けたのか? それともドクター・ドゥームもこのインカージョンに巻き込まれたのか? の違いです。

 ここで思い出していただきたいのが、サノス(ジョシュ・ブローリン)です。サノスは銀河にいる生命体の数が増え続けると大いなる破局を迎えると思い、命あるものの数を半分にしてしまおうと考えるわけですよね。つまり、彼なりにこのユニバースを救おうとした。しかしそれがあまりに過激かつ非情な企みだからアベンジャーズが阻止したわけです。ドクター・ドゥームも彼なりにこのマルチバースの危機を憂い、非情な決断をしようとしている。結果、それがヒーローたちとの戦いを生む、ということなのかもしれません。

 そう考えると、予告6秒目からの冒頭のドクター・ドゥームのモノローグも納得します。彼自身が脅威なのではなく、彼もまたやってくる危機に対し決断せねば、と言っているので(ここロバート・ダウニー・Jr.がかなりなまりのある英語をしゃべっているのにも注目です。ドクター・ドゥームはアメリカ人ではなくヨーロッパの出身という設定です。それを意識してでしょう)。

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