『名探偵コナン』毛利蘭が真の意味で“最強ヒロイン”な理由 ベルモットも救った無償の愛

『名探偵コナン』毛利蘭が最強ヒロインな理由

 劇場版最新作『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』が大ヒット公開中の『名探偵コナン』シリーズ。そのメインヒロインとして、ファンたちに長年愛されている毛利蘭。そのキャラクター像は、昔ながらの少年マンガに出てくる“守られるヒロイン”とは一線を画しており、コナンたちの窮地を救う空手の達人としても描かれている。しかし蘭の魅力を語るうえで本当に重要なのは、強靭なフィジカルではなく、“もう1つの強さ”なのではないだろうか。

 蘭というキャラクターが秘めた強さ。それは一言でいえば、他者を包み込むようなやさしさや、無償の愛として描かれる性質だ。

「工藤新一NYの事件」

『外交官殺人事件(後編)』©青山剛昌/小学館・読売テレビ・TMS・1996

 たとえばTVアニメの第286話~第288話「工藤新一NYの事件」は、蘭の人間性を知るうえで欠かせない。この話は探偵として有名になる前の工藤新一が、ニューヨークでとある事件に巻き込まれるというあらすじ。とくに注目すべきは、蘭と黒ずくめの組織の女性幹部・ベルモットとの出会いだ。

 事件解決後、新一とタクシーで移動していた蘭はハンカチを風に飛ばされ、廃ビルへと足を踏み入れる。そして非常階段で拳銃を持った通り魔と遭遇し、襲われそうになるのだった。

 しかし老朽化していた階段の手すりが崩壊し、通り魔は空中へと放り出される。すると蘭は自分を殺そうとした相手であるにもかかわらず、とっさに階段から腕を伸ばして通り魔の命を救う。

 実はこの通り魔はベルモットの変装した姿。激しい人間不信に陥っていた彼女は、何の理由もなしに自分を助けようとした蘭との出会いに衝撃を受ける。そしてこの出来事以降、蘭のことを「エンジェル」「宝物」と呼んで大切にするようになるのだった。いわば蘭のやさしさが、世界に絶望した人の心を浄化したのだ。

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