興収で読む北米映画トレンド
『スクリーム』新作が新記録達成で北米No.1 ワーナー買収のパラマウントが興行でも“勝利”

人気ホラー映画『スクリーム』シリーズが30周年を迎え、新たな記録を打ち立てた。2月27日~3月1日の北米映画週末ランキングは、シリーズ第7作『Scream 7(原題)』が初登場No.1を獲得。週末3日間の興行収入は6410万ドルと事前予想を大きく上回った。
これは2026年最初の2カ月間で最高のオープニング成績であり、『スクリーム』シリーズとしても前作『スクリーム6』(2023年)の4444万ドルを超えてシリーズ最高のオープニング記録を達成。パラマウント・ピクチャーズが手がけるホラー映画として、また2月公開のホラー映画としても史上最高のスタートとなった。
海外市場でも興行収入3310万ドルを積み上げ、全世界興行収入は9720万ドル。製作費はシリーズ最高額の4500万ドル(パラマウントは半額を出資した)とあって、今後の推移次第ながら、劇場公開での黒字化にも期待できる。
1996年『スクリーム』に始まった『スクリーム』シリーズは、ホラー映画のルールを登場人物が語るメタ的な仕掛けでジャンルを刷新し、高い人気を獲得。『スクリーム2』(1997年)『スクリーム3』(2000年)『スクリーム4:ネクスト・ジェネレーション』(2011年)と続き、リブート版『スクリーム』(2022年)と続編『スクリーム6』(2023年)では若い世代の観客も取り込んできた。

『スクリーム7』は30周年記念作という位置づけで、シリーズ第1作などの脚本家ケヴィン・ウィリアムソンが監督を担当。オリジナル版の主人公シドニー・プレスコット役のネーヴ・キャンベルをはじめ、デヴィッド・アークエットやコートニー・コックス、マシュー・リラードといったおなじみのキャストが復帰した。
もっとも本作の完成までには紆余曲折あり、リブート版と続編で主演を務めたメリッサ・バレラはSNS投稿を理由にシリーズを降板。『ウェンズデー』でも知られるジェナ・オルテガと監督のクリストファー・ランドンも離脱するなどトラブルが続き、ファンの反発もみられたが、パラマウントは「すべてはここにつながる(It All Leads to This)」のフレーズで本作が集大成であることを強調。往年のファン層と新世代の両方にアピールした。
このポジティブな戦略は成功したようで、観客を年代別に見ると全体の77%が18~44歳。特に18~24歳・25~34歳が中心となったほか、男女比も拮抗するなど、若年層を押さえつつ多様な層をつかんだようだ。大作映画の隙間を突いたことでシリーズ初のIMAX上映が実現し、プレミアムフォーマット上映が興収全体の40%を占めたことも注目すべきだろう。






















