ニコラス・ケイジ主演『スパイダー・ノワール』は期待大? “2パターン”の予告編を徹底考察

こんにちは、杉山すぴ豊です。ここ最近のアメコミヒーロー映画まわりのニュースや気になった噂をセレクト、解説付きでお届けします! 今回は先ごろ予告編が公開されたニコラス・ケイジ主演の“スパイダーマン”系実写ドラマ『スパイダー・ノワール』の予告編をチェックしましょう。
スパイダー・ノワールとは?
まず今回の予告編は、本国(米国)Prime Video、米Sony、米Mravel Entertainmentなどを通じてリリースされました。要は、マーベルとスパイダーマン映画を作っているソニーがPrime Videoを通じて配信する企画です。本国では5月27日配信開始で、日本のPrime Video公式Xでも同日の5月27日から配信されることがアナウンスされています。ただ、日本版公式の予告編はまだ出ていないので、今回はあくまで本国版の予告編を題材にご紹介させていただきます。
タイトルに「スパイダー」と付いているように、そしてソニーが作っていることからもわかるように、これは“スパイダーマン系”です。別バースの、1930年代のニューヨークを舞台に、蜘蛛の力を持ったハードボイルドな私立探偵が活躍する犯罪アクションです。
このドラマの元になっているのは、2009年に刊行されたコミック『スパイダーマン・ノワール』。「ノワール」とはもともとフランス語で「黒」を意味しますが、ここから転じてフィルムノワールというジャンルがあるのです。1940年~1950年代のハリウッドで作られた犯罪映画、ハードボイルド映画、ギャング映画などを指します。当時はモノクロ映画が主流で、内容も犯罪ものだったので、夜や闇のシーンが多く、そこがカッコよく撮られており、まさに“ノワール”なビジュアル世界でした。
マーベルは自分たちのキャラがもしこういうフィルムノワールの世界にいたら、という発想でコミックのミニシリーズを展開。そこで生まれたのが、この『スパイダーマン・ノワール』でした。したがって、カラーではなく白黒コミックの形で発表されます。そしてこの世界は“アース90214”と設定されました。
この『スパイダーマン・ノワール』が注目されるようになったのは、2018年のアニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』です。様々な世界(バース)=アースのスパイダーマンたちが集まるという設定ですが、その中の一人にスパイダーマン・ノワールが登場しました。そのとき声を担当していたのがニコラス・ケイジです。今回の『スパイダー・ノワール』は、このアニメで再び注目されるようになった“ノワールなスパイダーマン”を実写ドラマ化しようという試みです。したがって、このドラマのプロデューサー、フィル・ロード&クリストファー・ミラーは『スパイダーマン:スパイダーバース』のプロデューサー(彼らは話題の映画『プロジェクト・ヘイル・メアリー』も手がけています)であり、出演はニコラス・ケイジなのです!
“スパイダー・ノワール”は“スパイダーマン・ノワール”ではない?
ドラマ『スパイダー・ノワール』がコミックの『スパイダーマン:ノワール』やアニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』を受けて製作されたことは間違いないんです。しかし、ここでちょっとややこしいのが、ニコラス・ケイジが演じているとはいえ、今回の『スパイダー・ノワール』の主人公は『スパイダーマン:スパイダーバース』に出てきたスパイダーマン・ノワールとはまた“別のキャラ”っぽいのです。
というのも、コミックの『スパイダーマン:ノワール』および『スパイダーマン:スパイダーバース』のスパイダーマン・ノワールは、“アース90214のピーター・パーカー”がその正体ですが、この予告を見る限り、主人公の名はベン・ライリーです(これまた解説すると長くなるのですが、コミックではベン・ライリーとはピーターのクローンの名です)。そしてこの予告の中で彼は“スパイダーマン”と呼ばれていません。そもそもタイトルが『スパイダー・ノワール』であって『スパイダーマン:ノワール』ではない。「なぜ“ピーター・パーカー”と“スパイダーマン”という名を封印したのか」ですが、ここになにかひねりがあるのか? もしかしたら単純に、実写映画のほうで今年は『スパイダーマン・ブランド・ニュー・デイ』があり、そこでの主人公はもちろんピーター・パーカーなので、なんらかの事情で実写ドラマではこの2つの名前は使えなかった、ということかもしれません。

























