『【推しの子】』OP映像を徹底考察 ルビーの“嘘”とちゃんみなが歌い上げる“恨み”に注目

『【推しの子】』OP映像を徹底考察

 1月14日より放送が始まったTVアニメ『【推しの子】』の第3期。とりわけ大きな話題を呼んでいるのが、ちゃんみなの新曲「TEST ME」を使用したオープニング映像だ。以下では本編のストーリーと絡めつつ、映像内で暗示されている内容や楽曲の歌詞に込められた意味について考察していきたい。

【推しの子】第3期ノンクレジットオープニング|ちゃんみな「TEST ME」

 まずは考察の前提として、『【推しの子】』第3期はルビーが重要人物となっていることは押さえておきたい。これまで同作は天才アイドル・星野アイの子どもに転生したアクアが、黒幕を探すために芸能界へと潜り込む姿を描いてきた。復讐劇という意味では、双子の妹・ルビーは脇役だったと言える。

 しかし第2期の終盤ではアクアが復讐の呪いから解放される一方、ルビーが復讐に取り憑かれることに。アイに憧れてアイドルを目指すだけの天真爛漫な姿は失われてしまい、「嘘」を武器として芸能界に飛び込んでいく。

 そんな展開に対応するように、第3期のOPではルビーの物語が強調されているように見える。たとえば映像の前半では、ルビーが赤い宝石と「嘘」の文字がぎっしり詰まったバスタブに顔を伏せているカットが登場。これは純粋無垢で嘘を嫌っていた彼女が、すっかり嘘にまみれてしまったことを示唆しているのだろう。

 そしてそれに続くカットでは、壁一面の額縁に飾られた生前のアイと向き合うルビーの姿が描かれる。部屋の床にはアイのぬいぐるみが敷き詰められており、ルビーはそのうちの1体を拾い上げるのだが、次の瞬間には黒くにごった瞳が映し出されるのだった。ここではルビーがアイに抱いていた憧れが、呪いのような執着と化していることが暗示されているのかもしれない。

 さらにルビーと有馬かな、MEMちょによる新生B小町と黒川あかねが、世間の称賛を浴びながら華やかな歌と踊りを披露する場面も印象的だ。サブリミナル的に挟まるカットでは、目線を黒で隠したルビーの口のなかにカエルがいるところが描かれる。また、一瞬だけ映る青白い病人の手はルビーの前世、さりなの姿を連想せずにはいられない。

 こうした描写は、ルビーが“本当のこと”を隠しながらアイドル活動を行い、スターダムをのし上がっていくことを示唆しているようにも見える。彼女の内面は激しく荒れ狂っているのかもしれないが、世間に見せる顔は明るく取り繕っているというわけだ。

 その一方でラストシーンでは、グリーンバックのスタジオで散開する面々が描かれており、映像全体がMVか何かの収録だったことが明らかに。しかし最後にふたたび“嘘”を暗示するような意味深なカットが待ち受けており、華やかな芸能生活と内面の闇が徹底的に対比させられている。

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