『小さい頃は、神様がいて』渉×あんが選び直した幸せ 「たそがれステイツ」が起こした奇跡

フジテレビ木曜劇場『小さい頃は、神様がいて』が最終話を迎えた。
「たそがれステイツ」一階の永島家では、慎一(草刈正雄)とさとこ(阿川佐和子)が子どもたちと一緒にクリスマスの飾り付けに励んでいた。そう、もうクリスマスも間近なのだ。サンタクロースを心待ちにする凛(和智柚葉)と真(山本弓月)に向かって、「サンタさんは絶対に来るよ」と言い切る2人の姿は、過去の後悔を抱えながらも、いまを肯定して生きる大人の優しさそのものだった。

奈央(小野花梨)と志保(石井杏奈)のキッチンカーはいよいよオープンの日を迎える。渉(北村有起哉)や永島家の面々が現地へ向かう途中、そこにあん(仲間由紀恵)が合流するのだが、久しぶりに顔を合わせた渉は、喜びを隠しきれない様子だ。「ちゃんと世界と向き合おう」と決意した2人のキッチンカーは、オープンと同時に話題となり、瞬く間に大盛況となる。感動に浸る暇もなく料理を提供し続ける2人のもとへ、「たそがれステイツ」の住人たちや、順(小瀧望)をはじめとする消防隊員の仲間たちが集い、笑顔で料理を頬張る。ついに叶った2人の夢。けれど、それはもう2人だけの夢ではない。たそがれステイツにとっても念願でもあるのだ。

その夜、ゆずや奈央、志保があんの家に泊まりに行くことを知り、渉は思わず「ずるい」と口にする。ゆずに離婚したんだから当然だと諭されても、渉は納得しきれない様子だ。そんなやり取りを経て、街はクリスマス本番へと近づいていく。あんは街のクリスマスツリーを見つめながら、かつて渉や子どもたちと過ごしたクリスマスの記憶を思い返していた。

そして迎えたクリスマスイブの朝。東京を寒波が襲い、あんの部屋は暖房が故障して凍えるような寒さに包まれる。途方に暮れていると、順からの連絡に続き、寒波を心配した渉から「たそがれステイツ」で集まろうと連絡が来る。悩んだ末、あんは「たそがれステイツ」へ向かい、そこに奈央と志保も合流するが、場の空気はどこか重い。順が火災対応で連絡が取れず、皆が心配していたのだ。やがて遅れて順が無事に到着し、安堵の空気が広がる。

やがて場の空気に背中を押されるように、住人たちは一人ずつ、自分の近況と本音を言葉にしていく。慎一にもう罪滅ぼしなんてしなくていい。楽しく生きていこうと語りかけるさとこ。キッチンカーを完売させたことを報告する奈央と志保。有名アーティストのMV撮影が決まったことを伝えるゆず(近藤華)。寮長になったこと、そしていつか結婚したいという思いを口にする順。住人たちが次々と自分の気持ちを言葉にしていく中、残されたのは渉とあんだった。

渉もまた離婚して初めて気づいたあんの存在の大きさを、真正面から言葉にする。「僕が好きなのは、あんさんそのものなんです」。片思いかもしれない、振られるかもしれない。それでも、「あなたの人生の横で一緒にいさせてくれないかな」と、渉は逃げずに想いを伝える。その告白に涙を浮かべたあんは、慎一の計らいで渉とともに屋上へ向かう。ところが、そこで扉が開かなくなるというハプニングが起きる。寒さに耐えきれず、2人は自然と抱き合い、身を寄せ合うことに。渉から送られた動画への文句を言いながらも、渉を抱きしめるあんの腕が離れないことが、彼女の答えそのものだった。





















