仲野太賀、『豊臣兄弟!』に絶対の自信 “兄”池松壮亮は「元気を与えられるように」と決意

仲野太賀、『豊臣兄弟!』に絶対の自信

 2026年放送のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』の第1回完成披露試写会と記者会見が、12月8日に同局で行われた。会見には、主人公・豊臣秀長(小一郎)役の仲野太賀、兄・豊臣秀吉(藤吉郎)役の池松壮亮、渡邊良雄チーフディレクターが登壇した。

仲野太賀

 第1回の試写を終えたばかりの仲野は、「ようやくこの日を迎えられた」と感慨深げに挨拶。スタッフ全員で行った初号試写を振り返り、「最初の『大河ドラマ』という題字がバーンと出た時に、熱くなるものがありました。本当に『豊臣兄弟!』が始まるんだなという高揚感のまま1話を観ていました」と、作品の滑り出しに手応えを感じている様子を見せた。一方で、「途中から恥ずかしくなって、小さくなりながらモニターを見ていた」と照れ笑いを浮かべつつも、「視聴者の皆さんに楽しんでもらえるような力強い作品になったと胸を張って言える」と自信をのぞかせた。

池松壮亮

 兄・秀吉を演じる池松は、「本当に真っ直ぐなストレートな物語。貧しく、争いが絶えない時代に、なにもない村で育った兄弟2人が、平和な世を求めて天下までのし上がっていくサクセスストーリーです」と作品の魅力を説明。かつて竹中直人が秀吉を演じた1996年の大河ドラマ『秀吉』に言及し、「就職氷河期と言われた時代に視聴率30%超えを記録していたと記憶しています。再び『豊臣』が求められた今の困難な時代に、人々に元気を与えられるようなドラマを目指していきたい」と、2026年の日本に元気を届ける決意を語った。

(左から)仲野太賀、渡邊良雄

 本作では、戦国時代ならではのアクションシーンも見どころの一つに。演出の渡邊は「様式美のある綺麗な殺陣」ではなく、「泥臭い立ち回り」を求めたという。これに対し仲野は、3カ月前から稽古を積んだことを明かし、第1話での兄弟対決のシーンは「『ここで組み込んだらいいよね』と池松さんと話しながら臨みました」と撮影の裏側を語った。池松もまた、「この兄弟に関して言うと『猿2匹』と言われるように、非常に活動的でエネルギーがほとばしっている。ドシッと構えて見得を切るような作品も多いですが、生命の活動、輝きやきらめきを、動く(アクション)ことで見せていけるのではないか」と、躍動感あふれるアクションへのこだわりを強調した。

(左から)池松壮亮、仲野太賀

 第1回の冒頭では、藤吉郎が泥だらけの大根をかじるシーンが登場する。これはかつての『秀吉』で竹中直人が演じた有名なシーンを彷彿とさせるが、今回はアニメーションを交えた演出が施された。渡邊は「台本には『2匹の猿がいて』とト書きにあった。CGも発達しているが、アニメーションで始めたほうが意外性があって面白いと思った」と演出の意図を説明。大根については「(史実の)当時の野菜は選び放題ではなかったが、大きい大根にしようと。竹中さんの『秀吉』と繋げて考えてもらえる人もいるだろうし、面白いかなと」と遊び心を明かした。実際に大根をかじった池松は、「食感が良くて、新鮮で、土っぽくて苦くて……(笑)」と冗談交じりに振り返り、「小一郎が銭を持っている中で、藤吉郎は大根をかじる。その対比で、離れていた8年間に藤吉郎がどういう生活を送ってきたかが伝われば」とシーンに込めた思いを語った。

(左から)仲野太賀、池松壮亮

 第1回から織田信長役の小栗旬も登場。仲野と池松は小栗が放つ存在感を絶賛した。仲野は「圧倒的な説得力というか、小栗さんにしか出せない強い男のオーラ、覇気を感じます。小栗さんがいると、現場が信長の空気になっていく」と、現場の緊張感と高揚感を表現。池松も「運命めいたものを感じます。俳優として第一線で活躍されてきた小栗さんの人生と、信長の人生がリンクする瞬間を日々見させてもらっている」と感銘を受けている様子で、「信長がいなかったら秀吉は生まれていないんだなと、小栗さんの信長を見ながら日々感じます」と語った。

(左から)池松壮亮、仲野太賀

 そんな“カリスマ”小栗からかけられた言葉について質問が飛ぶと、仲野は「『汚ねぇな』と言われました(笑)」と暴露。泥にまみれている兄弟の姿に対し、率直な感想を言われたそうで、池松も「『ゴルフしようね』とか『お寿司食べに行こうか』とか、優しいですね」と笑顔でフォローし、チームワークの良さをうかがわせた。

■放送情報
大河ドラマ『豊臣兄弟!』
NHK総合にて、2026年1月4日(日)放送開始 20:00〜放送/翌週土曜13:05〜再放送
※初回15分拡大版
NHK BSにて、毎週日曜18:00〜放送
NHK BSP4Kにて、毎週日曜12:15〜放送/毎週日曜18:00〜再放送
出演:仲野太賀、池松壮亮、吉岡里帆、浜辺美波ほか
語り:安藤サクラ
脚本:八津弘幸
制作統括:松川博敬、堀内裕介
演出:渡邊良雄、渡辺哲也、田中正
音楽:木村秀彬
時代考証:黒田基樹、柴裕之
プロデューサー:高橋優香子、舟橋哲男、吉岡和彦(展開・プロモーション)、国友 茜(広報)
公式サイト:https://www.web.nhk/tv/pl/series-tep-P52L88MYXY
公式X:nhk_toyotomi
公式Instagram:nhk_toyotomi
写真提供=NHK

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