佐野勇斗&佐野晶哉、“二刀流アイドル”として躍進するW佐野 『ESCAPE』『トリツカレ男』など
一方、佐野勇斗は中学3年生のときに母親の勧めで「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」に参加。受賞は逃したものの、現在の所属事務所にスカウトされて芸能界入りを果たし、2014年にM!LKのメンバーとなった。今年はテレビで見ない日はなかったといっても過言ではないほどの活躍ぶりだった佐野。俳優としてはまず、昨年9月から今年3月にかけて、NHK連続テレビ小説『おむすび』に橋本環奈演じるヒロイン・米田結の夫となる四ツ木翔也役でレギュラー出演。かねてより抱いていた朝ドラへの出演という一つの夢を叶えた。プロ野球選手になるという子どもの頃から夢をケガで断たれるも、もがき苦しみながらもやりたいことを見つけていく翔也。このドラマのもう一人の主人公とも言え、佐野は不器用ながら真っ直ぐな生き様を自然体に演じきった。
俳優デビューから約10年が経つ佐野勇斗だが、その演技の振り幅の大きさにはいつも驚かされる。『おむすび』では眩しいほどの好青年ぶりが光っていたが、『ひとりでしにたい』(NHK総合)では打って変わって、どこか影のある雰囲気で東大卒のエリート・那須田優弥を演じた。それでいて言動だけを見れば、嫌な奴に映りかねない那須田を絶妙にコミカルな演技で愛さずにはいられないキャラクターに仕上げていた。かと思いきや、現在放送中の『ESCAPE それは誘拐のはずだった』(日本テレビ系)では、社長令嬢の八神結以(桜田ひより)を誘拐する前科者の青年・林田大介を演じている。金髪にピアスと粗暴な見た目で、口調も荒々しいが、ふとした瞬間に心根の優しさが滲み出る演技が印象的だ。
佐野勇斗が『ひとりでしにたい』で向き合った生と死 これからの10年は「“自分の人生”も」
綾瀬はるかが主演を務めるNHK土曜ドラマ『ひとりでしにたい』が現在放送中だ。カレー沢薫による原作漫画から抜け出てきたように、主人…あらゆる役柄をものにする演技力はもちろんのこと、佐野は現場での真摯な姿勢も高く評価されている。『ひとりでしにたい』で佐野に出演をオファーした制作統括の高城朝子氏はインタビューでその理由について、2023年放送のドラマ『おとなりで銀河』(NHK総合)で主演を務めた佐野が長台詞にもかかわらず、一度も現場に台本を持ち込まなかったことや、頼もしく現場を引っ張ってくれたことを挙げている。
真面目で責任感が強く、兄貴肌なところはグループ内でも同じ。グループへの愛が人一倍強く、宣伝部長として俳優業にもバラエティの仕事にも全力で向き合ってきた。2025年はそんな地道な積み重ねが結実された一年であり、3月5日にリリースされたM!LKのメジャー2ndアルバム『M!X』は自身初のオリコン週間アルバムランキング1位を獲得。リード曲「イイじゃん」がSNSを中心に大流行し、SNSでの総再生回数は25億回を突破している。先日は、同曲のフレーズ「ビジュイイじゃん」が新語・流行語大賞にもノミネートされ、『日本レコード大賞』の候補となる優秀作品賞へのノミネートや『NHK紅白歌合戦』への出場も大いに期待できるのではないだろうか。
マルチな活躍でグループの広報的な役割を担ってきたW佐野。“今年の顔”と言うべき2人のコラボレーションに期待したい。
ひかわかよが脚本を手掛けたサスペンスドラマ。20歳の誕生日に誘拐された八神製薬の令嬢・結以は、身代金目的の犯人になぜか「一緒に逃げてほしい」と懇願する。彼女の真の目的とは一体何か。
■放送情報
『ESCAPE それは誘拐のはずだった』
日本テレビ系にて、毎週水曜22:00~23:00放送
出演:桜田ひより、佐野勇斗、北村一輝、志田未来、富田靖子、山口馬木也、松尾諭、結木滉星、ファーストサマーウイカ
脚本:ひかわかよ
演出:小室直子、長沼誠ほか
チーフプロデューサー:荻野哲弘
プロデューサー:秋元孝之、明石広人
制作協力:オフィスクレッシェンド
©日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/escape/
公式X(旧Twitter):https://x.com/escape_ntv