『ワンダーマン』はMCUの世界を広げる作品に? “謎だらけ”の予告編を徹底解説

『ワンダーマン』“謎だらけ”の予告編を解説

 本作がMCUに属すると確認できるのは、ベン・キングズレー演じるトレヴァー・スラッタリーが出ることです。

 MCUでの彼は役者であり、『アイアンマン3』でテロリストのマンダリンを演じさせられていたという設定でした。そしてMCU映画『シャン・チー/テン・リングスの伝説』にも同役で登場。『ワンダーマン』の予告で彼に対し「元テロリスト?」というセリフが出てきてマンダリンに扮していた時のビジュアルが挿入されているので、『アイアンマン3』の事件はこの世界でちゃんと起きているわけです。

 先ほどコミックではサイモンはアイアンマン/トニー・スタークを恨んでいたと書きましたが、ドラマ『ワンダーマン』にアイアンマンの要素をもさりげなく入れているわけですね。

 今回サイモン役を演じているのはヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世。DC映画の『アクアマン』2作でヴィランのブラックマンタを演じており、ドラマ『ウォッチメン』でDr.マンハッタンを演じています。

 また、『ワンダーマン』のリメイク映画を作る巨匠監督フォン・コヴァク役は、映画『スーパーマン』のボラビアの大統領役で強烈な印象を残したズラッコ・ブリッチが演じており、DCものにゆかりのある布陣です。

『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』にも“出る”ハズだった?

 ここで一つトリビアを。MCUにおいてワンダーマンをネイサン・フィリオンが演じるという噂がありました。

 というのも、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』のオープニングで映画館が映る場面があり、そこに“サイモン・ウィリアムズ出演”の“ARKON”(この“ARKON”もマーベルのキャラですが)という『コナン・ザ・グレート』をパロったようなポスターが貼ってある、というシーンが検討されていたようです(最終的にはカット)。そのポスターで“ARKON”に扮していた=このポスター上でのサイモン・ウィリアムズはネイサン・フィリオンでした。なのでファンの間では「ジェームズ・ガン×ネイサン・フィリオンでワンダーマン?」と話題になったこともあります。

ワンダーマンがMCUの世界を広げる?

 予測不能の『ワンダーマン』ですが、この予告はかなりミスリードを誘っており、業界コメディものとみせかけて、ちゃんとヒーローものになるのではないかと思います。『ワンダヴィジョン』も最初は「まさかの『奥様は魔女』的シットコムになる!?」という打ち出しでしたから。コミックの中でワンダーマンはX-MENからアベンジャーズに加盟したビーストと仲が良いという設定があるので、今後のX-MENのMCU参加への布石にもなるか? またコミックではワンダーマン創造に関与したのがバロン・ジモであり、MCUではジモをダニエル・ブリュールが好演しているので、ジモの復活にも期待したいです。

■配信情報
『ワンダーマン』
ディズニープラスにて、2026年1月独占配信
出演:ヤーヤ・アブドゥル=マティーン二世、ベン・キングズレー、エド・ハリス
製作総指揮:ケヴィン・ファイギ
監督・脚本・製作総指揮:デスティン・ダニエル・クレットン
©2025 Marvel

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