草彅剛「縁も作品も全部がつながっている」 『いいひと。』から『終幕のロンド』に至るまで

「死を意識することは、決してネガティブなことではない」

――鳥飼の仕事の「遺品整理」は、これまであまりドラマで描かれてきませんでした。実際にこのテーマに触れてみて、いかがでしたか?
草彅:すごく世の中に必要な仕事だなと思いました。実際に孤独死をされる方もいる中で、遺品整理のプロの方が現場で指導してくださって、脚本もかなりリアリティがあるものになっています。遺品整理の中から見えてくる人間ドラマ、亡くなってから生前の誤解が解けたり、悲しみや人の優しさ、故人が残した最後のメッセージが明らかになったりするところが、とても素敵だなと思います。

――映画『サバカン SABAKAN』のインタビューで「年齢を重ねて今が楽しい」とお話しされていました。今回、死と向き合う作品に出演されて、その心境に変化はありましたか?
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8月19日より映画『サバカン SABAKAN』が公開される。本作は、1986年の長崎を舞台に、クラスで人気者の久田(番家一路)と…草彅:楽しさはさらに更新されていますが、その中で「死」というものについても深く考えるようになりました。年々、死を意識するようになるのは当たり前のことですが、そう意識することで、自分が健康で生活できることへの感謝が毎日増していくんです。だから、遺品整理や死を意識することは、決してネガティブなことではないなと今は思っています。

――プライムタイムのテレビドラマで、ここまで「死」と向き合う作品は珍しいと思います。今、このテーマを扱う意味をどうお考えですか?
草彅:とてもタイムリーだと感じています。僕もこの年になって、たくさん物を持っていますし、遺品整理は誰しもが絶対に関わってくること。どこか目を背けたい部分でもありますが、このドラマが、皆さんに考えてもらえる一つのきっかけになるといいなと思います。10月クールの放送で、最終回が年末にかかるということで、1年の締めくくりとしても観ていただけたら嬉しいです。頑張ります。
『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』の高橋美幸が脚本を手がけたヒューマンドラマ。遺品整理人である主人公が、遺品整理会社の仲間たちとともに、さまざまな事情を抱えた家族に寄り添っていく。
■放送情報
『終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-』
カンテレ・フジテレビ系にて、10月13日(月)スタート 毎週月曜22:00~放送
※初回15分拡大
出演:草彅剛、中村ゆり、八木莉可子、塩野瑛久、長井短、小澤竜心、石山順征、永瀬矢紘、要潤、国仲涼子、古川雄大、月城かなと、大島蓉子、小柳ルミ子、村上弘明、中村雅俊、風吹ジュン
脚本:高橋美幸
演出:宝来忠昭、洞功二
演出・プロデューサー:三宅喜重
プロデューサー:河西秀幸、三方祐人、阿部優香子
音楽:菅野祐悟
主題歌:千葉雄喜 「幸せってなに?」 (Warner Music Japan)
制作協力:ジニアス
制作著作:カンテレ
©︎カンテレ
公式サイト:https://www.ktv.jp/shumaku-rondo/
公式X(旧Twitter):@shumaku_rondo
公式Instagram:@shumaku_rondo






















