新田真剣佑、10年間で変化した役との向き合い方 「何もできなかった」からこそ続けた努力

「自信がないからこそ、人一倍努力してきました」

――日曜劇場への出演は2016年の『仰げば尊し』以来ですが、この枠をどんなふうに捉えていますか?
新田:ちゃんと面白いものが観られる枠だと思っています。松本さんの『99.9-刑事専門弁護士-』だったり、『半沢直樹』だったり、海外に住んでいた頃から日曜劇場はよく観ていました。今、テレビ離れしている人がたくさんいますけど、ふだんテレビを観ない人たちにも「観てみようかな」と思ってもらえるような枠であり、そういう内容だと思っています。
――約9年ぶりの日曜劇場ですが、当時を思い出すようなことはありましたか?
新田:現場が違いすぎるので、それはないです。ただ、「同じ日曜劇場なんだ!」とは思います。もうすぐ10年経つのかと考えると、あっという間だったなと。同世代が多かったので現場がすごく楽しくて、そこでお芝居の面白さも学びました。

――北村匠海さんをはじめ、共演者は現在も第一線でご活躍されている方ばかりです。当時と今で、同世代の俳優に対する思いに変化はありますか?
新田:彼らは友達なので、会えればただただうれしくて。学校みたいな感じでした。当時からライバル心はなかったし、今でも友達が出ている作品は楽しみにしています。なので、同世代の俳優に対する思いは基本的に変わってないと思います。どちらかというと、この10年で役への向き合い方のほうが変わったかもしれないです。
――というと?
新田:当時は、やっとお芝居が楽しくなってきた頃だったんです。そこから10年の間に、本当にいろんなことがありました。お芝居をする中でいろんな発見もあったし、あの頃と今の自分を比べると全然違います。当時のこともはっきりと覚えていますが、お芝居が難しくて難しくて。もちろん緊張もしていたけど、今は「緊張ってなんだっけ?」と思うこともありますから(笑)。
――なるほど(笑)。そう考えると、役者としてのご自身は10年前とガラリと変わっているんですね。
新田:そう思います。やっぱり場数ですよね。場数が増えたことで、自然と変わっていったんだと思います。

――新田さんのプロフィールを見て、あらためて「まだ28歳なのか」と驚きました。すごく濃密な歳の重ね方をされているなと。
新田:本当ですか? 自分の中では「もう28」ですよ。でも、芝居を始めてから20年……働きましたね(笑)。
――(笑)。でも、このお仕事はお好きですよね?
新田:好きです。一度休憩したことで、その思いがより強くなった気がしますね。
――本当に幅広い作品に出演されているので、なんでもできるイメージがあります。
新田:いやいや、何もできないです。何もできなかったので、頑張って頑張って、できるようにしているだけ。できないからこそ、自信がないからこそ、人一倍努力してきました。
――その姿勢は、今後の役者生活においても変わらず?
新田:これからも変わらず。まだ挑戦したことがない役もたくさんあるので、努力は続けていきたいです。ただ、「ずっと仕事ばかりしていると体を壊す」ってよく言いますけど、本当にそうなので、ほどほどに。自分をあまり追い込まず、余裕を持ってお仕事したいなと思っています。
――自分との付き合い方がわかってきたということですよね。ここから、どう歳を重ねていきたいですか?
新田:子どものために、常に動けるカラダにしておきたいです。子どもが成人してもまだ40代なので、負けられませんから。もう少し体を大きくして、待っていようかなと思います(笑)。
富士屋カツヒトによる連載漫画『19番目のカルテ 徳重晃の問診』を原作に、坪田文が脚本を手掛けるヒューマン医療エンターテインメント。松本潤がキャリア30年目にして初となる医師役に挑む。
■放送情報
日曜劇場『19番目のカルテ』
TBS系にて、毎週日曜21:00〜21:54放送
出演:松本潤、小芝風花、新田真剣佑、清水尋也、岡崎体育、池谷のぶえ、本多力、松井遥南、ファーストサマーウイカ、津田寛治、池田成志、生瀬勝久、木村佳乃、田中泯
原作:富士屋カツヒト『19番目のカルテ 徳重晃の問診』(ゼノンコミックス/コアミックス)
脚本:坪田文
プロデューサー:岩崎愛奈
企画:益田千愛
協力プロデューサー:相羽めぐみ
演出:青山貴洋、棚澤孝義、泉正英
編成:吉藤芽衣、髙田脩
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