『光が死んだ夏』で縮まった小林千晃&梅田修一朗の“心の距離” アフレコ秘話を明かす

小林千晃「ヒカルの“もがき”が梅田くんの芝居と重なっていて面白い」

ーーヒカルという難しい立場を演じるうえで、特に苦労したポイントは?
梅田:ヒカルは痛覚がないので、「痛みを感じないけど、苦しそうに見える」という演技がすごく難しかったです。例えば第1話の駄菓子屋のシーンで、ヒカルは「アチい〜」と言っていますが、ヒカルは「汗が出る=暑い」と認識しているから言っているだけで、実際には暑さを感じていない。その逆算した感覚が難しかったです。

小林:ヒカルって人間じゃない感覚や思考があるから、ずっとヒカルで居続けるのが本当に大変だと思います。でもヒカル自身も人間らしくなろうと努力していて、そういう“もがき”が梅田くんの芝居と重なっていて面白いなと思って見ていました。
梅田:ありがとうございます。僕は千晃さんが相手役で本当に良かったなと思っていて、アフレコのときも「声優の小林千晃さん」じゃなく「よしきが隣にいる」って思えたのがすごく大きかったです。

ーー演じながら「アニメならでは」と感じたシーンや演出はありますか?
小林:特定のシーンというより、蝉の声や、夏のじりじりした空気感、蜃気楼、入道雲の存在感……そういうものがアニメになったことでより一層、村の空気や湿気、暑さがリアルに感じられて、日本の夏の生々しさが伝わるなと感じました。

梅田:僕もアニメを観て、より一層“日本の夏”を感じる作品だなと思いました。原作ではアブラゼミの「シャワシャワシャワシャワ」の擬音が印象的でしたが、アニメではそれに色や音が加わって、夏の綺麗な空だったり、光が照らされることで影が強調されたり、原作の空気感がより鮮やかに表現されていましたよね。そういう意味でも、アニメならではの魅力が出ていたと思います。あと、よしきが光との思い出を回想するシーンもアニメならではの表現ですよね。音と動きが加わることで生前の光と今のヒカルの描写にギャップが生まれる感じというか。
小林:シーンで言うと、第2話でよしきがヒカルの中を触る場面でドロドロが出るところも、アニメならではの生々しさがありましたね。原作でもインパクトが強かったシーンでしたが、アニメになることでより心を揺さぶられる感覚がありました。

ーー共演して、お互いの距離が近づいたり印象が変わった部分はありましたか?
梅田:僕からすると、千晃さんと『光が死んだ夏』で一緒になって、すごく気を抜いて話せる仲になったなと感じています。
小林:え、本当?
梅田:はい。年齢は1個違いだけど、千晃さんはキャリアも長いし、僕が観ていた作品にも出ていたので、最初は少し遠い存在のように感じていた部分もあって。でもこの作品で一気に距離が近くなった気がします。
ーー小林さんから見た梅田さんは?
小林:愛されキャラですよね。でも、よく天然って言われがちだけど、実はちゃんと計算している部分もあるんじゃないかなと思ってます(笑)。
梅田:えー、僕のイメージ、千晃さんからはそう見えていたんですね(笑)。じゃあ、もっと計算高く行動できるようになります(笑)。
■放送・配信情報
『光が死んだ夏』
日本テレビ系にて、毎週土曜24:55〜放送
Netflixにて世界独占
ABEMAにて無料独占配信
キャスト:小林千晃(辻中佳紀役)、梅田修一朗(ヒカル役)、小林親弘(田中役)、小若和郁那(暮林理恵役)、花守ゆみり(山岸朝子役)、中島ヨシキ(巻ゆうた役)、若山詩音(田所結希役)
原作:モクモクれん(KADOKAWA『ヤングエースUP』連載)
監督・シリーズ構成:竹下良平
キャラクターデザイン・総作画監督:高橋裕一
ドロドロアニメーター:平岡政展
プロップデザイン:應地隆之介
サブキャラクターデザイン:渡辺舞、西願宏子、長澤翔子
美術設定:多田周平、高橋武之、曽野由大
美術監督:本田こうへい
色彩設計:中野尚美
色彩設計補佐:越田侑子
3D監督:中野祥典
撮影監督:前田智大
2Dデザイン:永良雄亮、津江優里
編集:木村佳史子
音響演出:笠松広司
音響制作:dugout
音楽:梅林太郎
オープニング主題歌:「再会」Vaundy
エンディング主題歌:「あなたはかいぶつ」TOOBOE
アニメーション制作:CygamesPictures
©モクモクれん/KADOKAWA・『光が死んだ夏』製作委員会
公式サイト:https://hikanatsu-anime.com/
公式X(旧Twitter):@hikanatsu_anime
公式TikTok:@hikanatsu_anime


































