若さより輝く時がある 『続・続・最後から二番目の恋』が教えてくれる“愛おしい”毎日
このことから、千明も和平も少なからずセカンドライフという言葉にモヤモヤしているように感じた。たしかに、あえて人生をファースト、セカンドと区切る必要はない。
それに定年退職を迎えたからといって、必要以上に体を労わるのも本人からしたら何か違うのかもしれない。2人は11年前と変わらず、目の前の仕事に取り組み、責任感のある仕事を任されることも満更でもない。そして、恋をする予感も相変わらず秘めているのだから。
また、典子(飯島直子)が話した「バカなのも、いい歳してって思われるのもわかる。けど、このまま終わりにしたくない」という言葉も印象的だった。
実際、千秋と和平よりもふたまわり以上年下の私が言うのも滑稽だが、20代の頃の自分と比べて「若い頃は」「いい歳なのに」と言ってしまうこともある。でも、定年前に月9で最高傑作を狙う千明、再任用の立場にも関わらず無理難題を押し付けられ「背筋が伸びた」と表現する和平、2人は間違いなく「若さ」うんぬん関係なしに輝いている。「若さより輝く時だってあるんだぜ」――第2話のサブタイトルの意味がここで回収されたように思えた。
「つまんないことがおもしろいし、愛おしんだよ」
千明は今話でそうも言っていた。
私たちの毎日は千明や和平のように輝いているのだろうか。でも、決して自分では輝いているとは思わずとも、人から見たら「愛おしい」毎日なのかもしれない。今話の登場人物たちの姿からエールをもらえたのは、きっと筆者だけじゃないだろう。
鎌倉を舞台に、テレビ局プロデューサーの主人公と、市役所で働く公務員の恋を描いたロマンチック&ホームコメディ。2012年1月に第1期の連続ドラマ、同年11月にスペシャル版、2014年に第2期が放送され、本作はその続編となる。
■放送情報
『続・続・最後から二番目の恋』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:小泉今日子、中井貴一、坂口憲二、内田有紀、飯島直子、久保田磨希、松尾諭、佐津川愛美、白本彩奈、広山詞葉、美保純、柴田理恵、浅野和之、渡辺真起子、森口博子、石田ひかり、三浦友和ほか
脚本:岡田惠和
プロデュース:若松央樹(フジテレビ)、浅野澄美、郷田悠(FCC)
演出:楢木野礼、高橋由妃、西岡和宏(フジテレビ)
主題歌:浜崎あゆみ「mimosa」(avex trax)
制作協力:FCC
制作著作:フジテレビ
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/nibanmeno_koi/
公式X(旧Twitter):@zokuzokukoi2025
公式Instagaram:@zokuzokukoi2025
公式TikTok:@zokuzokukoi2025