『まどか26歳』芳根京子×鈴木伸之の急接近は恋の予兆となるか 裕乃役・新井美羽の好演も

 毎日裕乃の元に決まった時間に通うまどかの様子に信頼感を募らせていた中、まどかの身に予期せぬトラブルが降りかかり約束の時間を少し過ぎての到着になってしまう。しかし、クリームまみれののっぴきならない様子のまどかを見て、裕乃は相手の中での優先順位に関わらず、不可抗力なハプニングが起こることをようやくすんなり受け入れられていたように見えた。

 そういえば、まどかの身近な存在でもう一人抑うつ症状が出ていたのが菅野(鈴木伸之)だ。人手不足の皺寄せを受け、オペ三昧の日々に追われる。たまたまバッティングセンターで居合わせたまどかと一緒に身体を動かしたのがいいリフレッシュになったらしい。2時間ぶっ通しで打ちっぱなしだった彼に「菅野先生ってやるとなるととことんやる人なんですね」とまどかは声を掛ける。彼の特性について良し悪しのジャッジを添えずに事実ベースで伝えたまどかだからこそ、彼本人から働きすぎという自覚を引き出せたように思える。

 最終的にまどかは裕乃からは「約束」を引き出せていたが、確かに日々の選択や言動は全て小さな自分への約束の積み重ねにも思える。その約束を自分とだけでなく、シェアできる誰かがいるのはとても心強いことだ。

 さて、心を治すことの曖昧さや難しさにぶち当たりながらも「難しいからこそやり甲斐がある」という野口の言葉もわかりつつあるだろうまどかは、精神科にとっての自身の得手不得手をどう解釈したのだろうか。同期の五十嵐(大西流星)は当初最も敬遠していた救急の現場で自然と身体が動きゾーンに入る感覚に戸惑いを覚えつつも、自身の本音に気づいたようだ。角田(奥田瑛二)の電話での「この病院は絶対に潰さない」という言葉も聞き捨てならない。そしてまどかと菅野が適度な距離感を超えて接近したボーリングでの一幕は、彼らの関係性に変化をもたらすだろうか。

火曜ドラマ「まどか26歳、研修医やってます!」

“お医者さんだって、幸せになりたい!”と願う主人公の研修医が、変わりゆく医療現場で戸惑いながらも、ベテラン医師たちの試練に立ち向かい、同期の仲間たちと励まし合って、医師として女子として、人生と向き合う姿を描く。

■放送情報
火曜ドラマ『まどか26歳、研修医やってます!』
TBS系にて、毎週火曜22:00~22:57放送
出演:芳根京子、鈴木伸之、髙橋ひかる、大西流星、吉村界人、小西桜子、渡邊圭祐、堀田茜、佐野弘樹、岩男海史、小松利昌、信川清順、板倉俊之(インパルス)、森カンナ、赤堀雅秋、溝端淳平、佐藤隆太、木村多江、奥田瑛二
声の出演:大塚明夫、大谷育江
原作:水谷緑『まどか26歳、研修医やってます!』『あたふた研修医やってます。』『離島で研修医やってきました。』(KADOKAWA刊)
脚本:前川洋一、船橋勧、松井香奈、村野玲子、原野吉弘
音楽:伊賀拓郎
主題歌:星野源「Eureka」(スピードスターレコーズ)
演出:井村太一、山本剛義、大内舞子
プロデュース:塩村香里、松本桂子
編成:武田梓
製作:TBSスパークル、TBS
©TBS
©Midori Mizutani/KADOKAWA
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/madoka26_tbs/
公式X(旧Twitter):@madoka26_tbs
公式Instagram:madoka26_tbs
公式TikTok:@madoka26_tbs

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