池松壮亮の『ホットスポット』での役割を分析 コメディ要素を際立たせる存在に 

 そんな池松は10代から子役として活動し、劇団四季のミュージカル『ライオン・キング』のヤングシンバ役でデビューしており、俳優としてのキャリアは長い。2003年には映画『ラスト サムライ』で、トム・クルーズ演じるネイサン・オールグレンと心を通わせていく少年・飛源を演じ、大きな注目を集める。2016年に放送された『宮本から君へ』(テレビ東京系)ではバイオレンスな宮本浩役を生き生きと演じ、これまでの池松の俳優像を覆した。近年では『海のはじまり』(フジテレビ系)の津野役や主人公・本郷猛/仮面ライダー1号役を演じた映画『シン・仮面ライダー』など、印象的な役柄を引き受けているが、筆者は特に『愛にイナズマ』での演技の貫禄の凄まじさに圧倒された。

 池松という役者は、作品の世界観に溶け込むのが本当に上手いし、それも自然にやってのける。これまでの出演作をざっと見てきただけでも、ひとつとして同じものはない。時には淡々と演じ、時には大胆に人間の本能をむき出しにする。その柔軟さこそが彼の魅力なのかもしれない。

 池松が登場したことで、一気に物語が引き締まった『ホットスポット』。このあと、池松は物語をかき乱す存在となるのか、それとも自らの立ち位置に徹するのか、というところは今後の注目ポイントだろう。ある意味で、池松が今後のキーパーソンとも言えそうだ。

ホットスポット

『ブラッシュアップライフ』チームと脚本・バカリズム再びタッグを組むオリジナルドラマ。ビジネスホテルに勤めるシングルマザーの主人公・遠藤清美が、ある日、ひょんなことで宇宙人に出会ったことから物語が展開していく。

■放送情報
『ホットスポット』
日本テレビ系にて、毎週日曜22:30~放送
出演:市川実日子、角田晃広(東京03)、鈴木杏、平岩紙、田中直樹、夏帆、野呂佳代、小日向文世、白石隼也、池松壮亮
脚本:バカリズム
演出:水野格、山田信義、松田健斗
プロデューサー:小田玲奈、小田井雄介、櫻井雄一、野田健太
チーフプロデューサー:道坂忠久
音楽:fox capture plan
企画協力:マセキ芸能社
制作協力:ソケット
©日本テレビ
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