瀬戸康史が秘める“憎めない愛らしさ” 『119』『TOKYOエアポート』で放つ緩急のある芝居

 さらに、『くるり〜誰が私と恋をした?〜』(TBS系)では、記憶をなくしたヒロインのまこと(生見愛瑠)を気にかける頼れる年上のお花屋さん、そして『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)では家事が不得意なヒロイン・メイ(多部未華子)の隣人で、ライバル会社に勤めるサラリーマンに。また、『パーフェクトワールド』(カンテレ・フジテレビ系)ではヒロインのつぐみ(山本美月)に片思いをする幼なじみ・洋貴として、身体に障がいがある樹(松坂桃李)と交際しているつぐみを心配そうに見守り、『男コピーライター、育休をとる。』(WOWOW)では父親として人生の新章を歩もうとするコピーライターをお茶目に演じた。これらの作品では、町に溶け込んでいそうな親近感を持つそれぞれのキャラクター性を吸収して、瀬戸らしい雰囲気で作品を包み込んでいた印象がある。

 そんな優しさ溢れるキャラクターを演じる時はもちろん、淡々としている役柄を演じる時にもどこか温もりを感じさせる瀬戸の演技。それは瀬戸自身の人柄も含んでいるからなのだろう。どんなに感情が読めなくても、プライドが高くても、その裏には憎めない愛らしさを秘めていると感じるのだ。

 『119』の第2話では、指導を終えて独り立ちしたばかりの雪と睦夫が対立することになるようだ。現場のことをよく理解している睦夫は、そんな雪とどううまく折り合いをつけていくのだろうか。瀬戸が演じるからにはきっと、睦夫は冷静なだけではなく、指令管制員としての熱さと一人の人間としての隠れた温もりを持っているに違いない。まだ始まったばかりの本作、来週はどんな要救助者が現れることになるのか、指令管制員たちの動向とともに雪と睦夫の関係も見守りたい。

■放送情報
『119エマージェンシーコール』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:清野菜名、瀬戸康史、見上愛、一ノ瀬颯、前原滉、酒井大成、三浦獠太、蓮佛美沙子
、堀内敬子、遠山俊也、中村ゆり、佐藤浩市
脚本:橋本夏、小柳啓伍
演出:水田成英、並木道子ほか
プロデュース:渡辺恒也
主題歌:羊文学「声」(F.C.L.S./Sony Music Labels)
制作協力:C.A.L
制作著作:フジテレビジョン
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/119emcall/
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