伊原六花、大躍進の2024年は占い通りの1年に? 「芝居へのモチベーションが上がった」

 累計発行部数1100万部を超える児童小説を実写化した映画『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』。自分に自信が持てず、悩んでいたところ銭天堂に迷い込む雑誌編集者・陽子を演じたのは、NHK連続テレビ小説『なつぞら』、『肝臓を奪われた妻』(日本テレビ系)などの伊原六花だ。撮影時の思い出や、共演した天海祐希、大橋和也(なにわ男子)とのエピソード、そしてプライベートで占いに行ったときに言われた“ある予言”など、たっぷりと語ってもらった。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

セットのおかげで世界観に没入することができた

ーー撮影を振り返っていかがですか?

伊原六花(以下、伊原):陽子は“変化”を見せられる役柄だったので、演じていてめちゃくちゃ楽しかったです。

ーーメイクや衣装も、かなりインパクトが強かったですよね。

伊原:すっごい重いまつ毛とかをつけていました(笑)。衣装合わせのときは、これまでにないくらい大量の衣装を着ました。

ーー伊原さんも衣装に関して案は出されたのでしょうか?

伊原:スタッフさんとたくさん話し合いをさせていただきました。それこそ、帽子の色味とか、派手さ加減とか。細部まで話し合いを重ねて、あの形にたどり着きました。ファンタジー要素がある作品だからこそ、あそこまで振り切っていても違和感がないですよね。わたし自身も、あのメイクや衣装に助けられて、別人になりきることができました。

ーー陽子は、二面性を見せなければならない難度の高いキャラクターだったと思います。実際に演じてみていかがでしたか?

伊原:本読みの段階で、ラストのシーンの読み合わせをしたんです。なので、「ラストをこれくらいに持っていきましょう」とみんなで共有した上で撮影に臨めたのがありがたかったです。

ーー陽子を演じるうえで、なにか意識したことはありますか?

伊原:愚かな感じに見せないように、というのは意識していました。陽子の場合は、頑張りたいという気持ちが、マイナスな方向に行ってしまっただけなんですよね。ちょっと歯車が違えば、すごくいい方向に行っていた可能性もあると思うので、“ただただ欲深くなって落ちていった人”みたいには見せたくないなって。

ーー今回の作品は、グリーンバックでの撮影も多かったのでしょうか?

伊原:そうですね。ただ、銭天堂とたたりめ堂はセットだったので、その二箇所に行くだけで、作品の世界観に没入することができました。よどみゾーンに関しては、さすがに全部グリーンバックだったんですけど。

ーーグリーンバックとなると、想像しながら演じる難しさもあったり?

伊原:なので、絵コンテを見せてもらいながら、細かく説明をしていただきました。「黒いドロドロしたものがある空間で、このあたりにはちょっと光があって、口からこういうものが出てきます」という感じで。「どうか、自分の頭のなかで想像しているものと、完成版が近しいものであれ!」と祈りながら、撮影をしていました。

天海祐希&大橋和也の印象は?

ーーキャストの皆さんも、かなり豪華ですよね。

伊原:本当ですよね。主演の天海(祐希)さんは、わたしが高校生のときに出演した『輝く! 日本レコード大賞』(TBS系)で、司会をされていたので、一度お会いしたことがあったんです。それから、「いつかお芝居でご一緒したい」と思ってきたので、今回共演することができてすごく嬉しかったです。

ーー実際にご一緒してみていかがでしたか?

伊原:残念ながら、1日しか撮影が被らなかったんですけど、それでもすごく素敵な方だということが伝わってきました。気取らなくて、気さくで……。みんなが「天海さんは本当に素敵な方だ」と言っているのは、こういうことかと。

ーー具体的なエピソードがあれば教えてください。

伊原:わたしにとって、初日の撮影が銭天堂に訪れるシーンだったんです。陽子自身、思うことがあって銭天堂にたどり着いたわけなんですけど、その“思うことがあって”の部分をまだ撮影していなかったので、演じる上での難しさがあったりして。でも、天海さんが「陽子はきっと社内でこういう扱いをされて、悔しいって思ったからここに来たんだよね」「しんどい、変わりたいって強く思っているはずだよね」と、陽子の気持ちを言語化してくださったんです。紅子さんもそうですが、天海さんって「こうしなさい」と正解を突きつけてくるわけではない。でも、ポンと背中を押してくださる方なので、すごくカッコいいなと思いました。

ーー天海さんが紅子を演じることが発表されたときは、驚きの声も上がっていましたよね。

伊原:たしかに、オーラや品に関しては近しい部分があるけれど、ビジュアルに関しては、わたしも「どう近づけていくんだろう?」と思いました。でも、現場に入って天海さんにお会いした瞬間に、「紅子さんがいる!」となって。だからこそ、より作品の世界観に入り込むことができたのかもしれません。

ーー小太郎を演じた大橋(和也)さんとは共演シーンが多かったと思いますが、実際にご一緒してみていかがでしたか?

伊原:大橋さんも、すごく気さくな方でした。テレビで拝見しているときから、「朗らかな方だな」と思っていたんですけど、まさにイメージのままでした。ただ、実際に共演してみて、いろいろなことが目に入る方なんだなということに気づきました。

ーーと、いうと?

伊原:たとえば、「この人、具合が悪そうだな」とか瞬時に察することができるんです。きっと、繊細な部分を持っている方だからこそ、周囲に心配りができるんだなと思いました。

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