声優だけでキャラの運命も分かる? 水瀬いのり、東山奈央らの“負けヒロイン”率を検証
複数のヒロインが登場するラブコメアニメを観ている時、ふとした瞬間に「このヒロインは負けそうだな」と感じることはないだろうか。単なる直感のように思えるが、実のところそこにはちょっとした根拠があるのかもしれない。というのも、そのキャラクターを演じている声優をみれば、“負けヒロイン”になるかどうかをある程度予想できるからだ。
水瀬いのり
負けヒロインのイメージが強い声優として、よく名前を挙げられるのが水瀬いのり。10月より3rd seasonの放送が始まったTVアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』のレム役などは、その代表格と言っていいキャラクターだろう。
1st seasonで放送された第18話「ゼロから」では、主人公・スバルに対する情熱的な告白と失恋シーンが描かれたことが記憶に新しい。また同場面で流れた水瀬による挿入歌「Wishing」は、切ないラブソングの名曲として知られている。
そのほか五つ子の姉妹と主人公・上杉風太郎の恋を描いた『五等分の花嫁』では、4人の負けヒロインのうちの1人、中野五月役を担当。『青春ブタ野郎』シリーズでは、主人公・梓川咲太の初恋の人でありながら最終的には結ばれない牧之原翔子を演じている。
東山奈央
また、一時期は東山奈央も同じように“負けヒロイン声優”と言われることが多かった印象だ。『彼女、お借りします』の更科瑠夏に『青春ブタ野郎』シリーズの古賀朋絵、そして『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』の由比ヶ浜結衣など、さまざまなラブコメ作品で切なくもエモーショナルな負けっぷりを演じてきた。
大西沙織
さらに大西沙織に関しては、自身の演じるキャラが負けヒロインに偏っていることを自ら吐露したことも。2019年11月16日に茅野愛衣がホストを務める動画番組『かやのみ』に出演した際、「私なんか負けヒロインの権化みたいになってきちゃって」「大西って勝ったことないよな……みたいな感じになってくるぐらい本当に負け続けてる」と打ち明けていた(※)。
実際に大西のキャリアを振り返ってみると、『冴えない彼女の育てかた』の澤村・スペンサー・英梨々や『エロマンガ先生』の千寿ムラマサ、『ありふれた職業で世界最強』の白崎香織など、人気のある負けヒロインを数多く演じていることは確かだ。
茅野愛衣
茅野の負けヒロイン遍歴も長い。『冴えない彼女の育てかた』の霞ヶ丘詩羽が印象的だったほか、女性同士の恋愛を描いたガールズラブ作品でも『やがて君になる』の佐伯沙弥香や『安達としまむら』の樽見といった役柄を演じている。
ただし、2012年から放送された『アクエリオンEVOL』のミコノのように、勝ちヒロインも演じてはいた。とくにユニークだったのは『凪のあすから』の比良平ちさき。明るくピュアなメインヒロインに負ける引っ込み思案のサブヒロイン……というお決まりの立ち位置かと思わせて、“実質勝ち”と言えるような驚きの展開を迎えるキャラクターだった。
ではなぜ茅野に負けヒロイン役のイメージが付いているかというと、これまで演じてきた役柄がハマリ役ばかりで、その演技が多くのアニメファンの心を打ったからではないだろうか。