レトロ調だけど新しい! 『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』は旧作への愛が満載

『ゴーストバスターズ』第5作の注目ポイント

 10月2日に『ゴーストバスターズ』シリーズ最新作『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』(2024年)の4K UHD+Blu-rayセット/Blu-ray+DVDセットが発売される。1984年に1作目が公開され、世界的な人気となったSFコメディシリーズの最新作は、1作目と同じニューヨークを舞台としているため、旧シリーズのオマージュに満ち、往年のファンも新たな観客も楽しめる内容となっている。ここでは、そんな『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』がより楽しめる注目ポイントを紹介していこう。

 前作『ゴーストバスターズ/アフターライフ』(2021年/以下『アフターライフ』)は、人気シリーズの正当な続編として大きな期待を背負ったなか公開された。同作では、旧シリーズのメインキャラクター、イゴン・スペングラー博士(ハロルド・ライミス)の孫たちを中心に据え、彼らが祖父の遺志を受け継ぐ様子が描かれている。終盤には初代ゴーストバスターズの面々も全員登場し、観客は驚きと歓喜に包まれた。本作ではそんな初代メンバーたちが、序盤から登場し、新旧ゴーストバスターズが集結して世界の危機に立ち向かう物語となっている。

 オクラホマでの事件から3年。スペングラー一家はニューヨークに移り、ゴーストバスターズとして活躍していた。しかし彼らに恨みを持つニューヨーク市長(このキャストにも注目だ)は、ゴースト退治に伴う公共物の損壊と、フィービー(マッケナ・グレイス)が未成年であることを理由に彼らに活動禁止を言い渡す。そんななか、初代ゴーストバスターズの1人であるレイモンド(ダン・エイクロイド)の営む骨董店に、ある男が祖母の遺品だという謎の球体を持ち込む。実はその球体には、あらゆるものを凍らせる「デス・チル」の力を持つ邪神ガラッカが封印されていた。それが解き放たれたことで凍りついてしまった真夏のニューヨーク。フィービーたち新世代のゴーストバスターズは、旧世代のメンバーたちと団結して世界を救う戦いに挑む。

 生まれ変わったゴーストバスターズを担うキャストには、『gifted/ギフテッド』や『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』など、まだ18歳ながらすでに代表作を複数持つマッケナ・グレイスをはじめ、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のフィン・ウルフハード、『マダム・ウェブ』のセレステ・オコナーなど期待の若手が勢揃い。

 前作では、学校の先生と生徒という関係だったゲイリー(ポール・ラッド)とフィービーが、フィービーの母とゲイリーの再婚によって、新たに父娘として関係を築いていけるのかにも注目したい。“家族”というのは、ジェイソン・ライトマンが父であるアイヴァン・ライトマンから『ゴーストバスターズ』シリーズを受け継いだ『アフターライフ』以降の重要なテーマであり、初代ゴーストバスターズであるレイモンドとピーター(ビル・マーレイ)、ウィンストンに、元受付嬢のジャニーン(アニー・ポッツ)を加えた4人と、フィービーたち新生ゴーストバスターズが、一つの大きな“家族”になっていく様子も見逃せない。それぞれアクの強い面々だが、ニューヨークという多種多様なカルチャーが集まる大都市に舞台を移したことで、これだけカオスで大規模な“家族”もアリなのではと思わされる。

 さらに、スペングラー一家は、かつてゴーストバスターズの本部だった消防署を自宅兼本部としており、その懐かしい風景に旧シリーズからのファンは心躍ることだろう。この消防署には、旧シリーズでの“ある出来事”を踏まえた変更が加えられているが、それはぜひ本編および映像特典で確認してほしい。懐かしい要素はほかにも散りばめられており、あるシーンではエルマー・バーンスタインによる「ゴーストバスターズのテーマ」が流れる。また、かつてのゴーストバスターズの活躍を伝えるニュース映像とエンディングで流れるのは、もちろん“あの曲”だ。

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