津田健次郎の“怪しさ”が優しさと笑いに 『西園寺さん』カズト横井が最高な理由

 横井を演じる津田が俳優としてこれまで演じてきた役は、『グレイトギフト』(2024年/テレビ朝日系)で演じた、既婚者でありながら看護師と不倫し、“ギフト”と呼ばれる殺人ウィルスを使って謀殺に加担する医師・郡司のように、謎があったり影で悪巧みをしたりするようなものが多かった。津田の武器である低音ボイスとミステリアスな雰囲気が役に説得力を持たせるのだ。その“怪しさ”は、本作でも発揮されている。

津田健次郎、同世代の多い現場で感じた深みと味 特徴的な低音ボイスならではの悩みも

毎週、目が離せない展開が続いているテレビ朝日系木曜ドラマ『グレイトギフト』。黒岩勉脚本×反町隆史主演で贈る本作は、人を死に至らし…

 第7話で西園寺家に朝ごはんを作りにきた横井は、申し訳なさを口にする楠見に自らのことを“無料おためしサンプルおじさん”と名乗ってはにかむが、そのエプロンにはデカデカと“MY TURN”の文字が。さらに、自宅で物思いに耽りながらロックグラスを傾ける横井が映し出された場面もあったが、飲んでいたのはウィスキー、ではなくお酢。本作では、これまでの津田のイメージからして「何か裏がありそう!」と思うところがクスッと笑える部分になっている。つまり、津田にとっての武器が“コメディのもと”として使われ、見事な力を発揮しているのだ。

 そのような点から見れば、横井は津田にとって新しい側面を見せる役といえるのではないだろうか。相手のことを思い、行動し、その人だけではなく、その人が大切にしている人たちが喜んでいるところを見て幸せを噛み締めている横井。素直で素朴で大らかな彼をのびのびと演じている津田の新たな魅力に、じわじわとハマってしまう。

■放送情報
火曜ドラマ『西園寺さんは家事をしない』
TBS系にて、毎週火曜22:00~22:57放送
出演:松本若菜、松村北斗(SixTONES)、倉田瑛茉、藤井隆、濱田マリ、横田真悠、水澤紳吾、うらじぬの、大朏岳優、塚本高史、野呂佳代、村川絵梨、浅野和之、松井愛莉
原作:ひうらさとる『西園寺さんは家事をしない』(講談社『BE・LOVE』連載)
脚本:宮本武史、山下すばる
主題歌:BUMP OF CHICKEN「strawberry」(TOY'S FACTORY)
演出:竹村謙太郎、井村太一、山本剛義、渡部篤史
プロデューサー:岩崎愛奈、丸山いづみ
編成:吉藤芽衣、平岡紗哉
製作:TBSスパークル
©TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/saionjisan_tbs/
公式X(旧Twitter):@saionjisan_tbs
公式Instagram:saionjisan_tbs
公式TikTok:@saionjisan_tbs

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