『9ボーダー』川口春奈が『silent』を思わせる泣きの演技 切なすぎる「大好きだった」に涙
一方、神戸に戻ったコウタロウは、記憶がないながらも、妻の百合子や周囲の人々の支えを受けながら、少しずつ元の生活に馴染み始めていた。自分が3年間、百合子と向き合い続けてきたことを知り、コウタロウは複雑な心境に陥る。記憶を失っていても、周りの人々が自分のために尽くしてくれている現実に、コウタロウはある決意をする。
「七苗、俺はこっちの生活に戻ろうと思う」と、重たい口調で告げるコウタロウ。言葉を失う七苗に、コウタロウは自分の気持ちを伝えるのだった。涙ながらに彼に「元気でね」と告げ、電話を切った後の七苗の「どうしよう、大好きだった」という台詞があまりにも切なすぎて、もらい泣きした視聴者もいたのではないだろうか。
川口春奈の泣きの演技といえば、大反響を呼んだ『silent』(フジテレビ系)での演技が記憶に新しい。その繊細かつ真摯な演技力は、多くの視聴者から絶賛され、「リアルすぎる」「胸が締め付けられる」と評判になっていた。そして、その求心力のある泣きの演技は、本作でも見事に発揮されていたように思う。
七苗が見つけた幸せとは、自分の心に正直に生きること。もしかしたら、それはコウタロウにとって「自分を待ってくれている人がいる故郷の地で、自分らしい人生を歩んでいくこと」なのだろうか。いち視聴者としては七苗とのハッピーエンドを望んでしまうが、コウタロウの選択の行く末を最後まで見届けよう。
■放送情報
金曜ドラマ『9ボーダー』
TBS系にて、毎週金曜22:00~22:54放送
出演:川口春奈、木南晴夏、畑芽育、井之脇海、木戸大聖、山中聡、伊藤俊介(オズワルド)、内田慈、岩谷健司、箭内夢菜、奥村佳恵、矢崎広、兵頭功海、YOU、松下洸平
脚本:金子ありさ
プロデュース:新井順子
協力プロデュース:阿部愛沙美
演出:ふくだももこ、坂上卓哉
音楽:jizue
主題歌:SEKAI NO OWARI「Romantic」(ユニバーサル ミュージック)
製作:TBSスパークル、TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/9border_tbs/
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