杢代和人&羽谷勝太、“想定外”も一緒に楽しめる関係性 ジムでも最高のパートナーに
手塚治虫の隠れた名作『新選組』を題材に、幕末の世に咲き、はかなく散った新選組隊士たちの青春を紡いでいく『君とゆきて咲く ~新選組青春録~』(テレビ朝日系)。
ネクストブレイク必至の若手俳優たちが見せるエモーショナルな人間模様が視聴者の心を震わせている。とりわけ涙を誘うのが、元主人と従者という関係性の、松永新之丞(杢代和人)と南無之介(羽谷勝太)の絆だ。原作から改変が加えられたキャラクターを演じる2人に、役作りやプライベートでの過ごし方について聞いた。【インタビューの最後に、サイン入りチェキプレゼント企画あり】
衣装やセットから役作りのヒントをもらうことも
――本作は京都で撮影が行われていますが、何かお芝居に影響を与えている部分はありますか?
杢代和人(以下、杢代): 僕は今回が初めての時代劇なので新鮮でした。こうして和装姿で、なおかつ当時を忠実に再現したセットで撮影しているので、自然と役に入り込める感じがします。
羽谷勝太(以下、羽谷):身近にお寺や神社があるので、当時をイメージしやすいというのもありますし、これまで描かれてきた新選組とはまた違ったストーリーにはなっていますけど、不思議とパワーをもらえます。
――和服でのお芝居はいかがですか?
羽谷:衣装合わせの時は慣れていないので苦しかったですし、「動くの難しそうだな」って思ったんですけど、今は早く着たいです。羽織を着て、帯締めをした時にようやくスイッチが入るというか。よく衣装部さんにも「これを着たら気合が入るんですよね」って言ってます。
杢代 :僕も好きです。慣れもあるかもしれないですが、意外と楽に過ごせますし、何より見た目が美しいので見ていて楽しいです。
――衣装が本当に素敵で、同じ和装でも一人ひとり個性がありますよね。
杢代 :全然違いますよね。新之丞だったら尻尾がついてたり、南無之介は一人だけわらじを履いていたり、小物一つとっても個性があって面白いです。それが役作りにおいても鍵になってますし、「この尻尾の子が新之丞なんだな」と観ている方も覚えやすいかなと思います。
羽谷 :衣装から役作りのヒントをもらうことも多いよね。スタイリストの方が台本を読み込んだ上でそれぞれのキャラクターに合った衣装を作ってくださっているので、僕もその意図を汲み取りながら演じたいと思っていますし、衣装に助けられている部分もたくさんあります。
――原作を読んで、お2人の役が一番原作との違いを楽しめるキャラクターなのかなと思いました。演じる上で心がけていることはありますか?
杢代:新之丞は史実にも原作にもいないオリジナルキャラクターなので、しっかり作り込んでいかなきゃなという気持ちは撮影が始まる前からありました。役作りのヒントがあまりなく、声の出し方とか間合いも探り探りではありましたが、現場に入ると意外に「あ、これかも」という瞬間が多々あったり。キャラクターもストーリーも原作とはまた違う良さがドラマにはあると思うので、ぜひそこを観ていただきたいです。
羽谷:もっくんが言うように原作には原作の、ドラマにはドラマの良さがそれぞれありますが、1つ共通しているのはお仕えしたい相手への忠誠心なのかなと思います。そこだけは手塚治虫さんも脚本家の坪田文さんもしっかりキャラクターを立てて描いてくださっている部分なので、ぶれずに演じたいなと。例えば、人に何か思いを伝える時って、ちょっと照れ臭いじゃないですか。だけど、今回に関してはそういうのをなくして、まっすぐ伝えるキャラでいたいなと思っています。
――お2人が感じるお互いの役の魅力を教えてください。
羽谷:新之丞は南無之介が何をやっても受け止めてくれるというか、全てを包み込むような優しさがありますよね。もっくんもそういう優しさを持っているんですけど、役の上では普段よりも甘えちゃいます。
杢代:プライベートでも甘えたい?
羽谷:いや、そういうわけじゃなくて(笑)。けど、もっくんも新之丞も頼もしいですね。そこが一番好きなところです。
杢代:僕は南無之介の揺るがなさがいいなって思います。新之丞に対する忠誠心はあるんですが、追いかけているようで追いかけてない感じ。演じていると、南無之介から自分のあり方を問われているような気がするんです。「俺はこういうスタンスだけど、君はどうする?」と。本当に、いい関係性だなと思います。