『アンメット』が描く“儚くも美しい時間” 生田絵梨花演じる麻衣が今後の鍵を握る?
ミヤビのこの考えは、脳外科医としての働き方にも生かされているように思う。脳の病気というのは、治療をしたとしても後遺症が残ることが多い。これまでミヤビは、運び込まれてきた患者の命を救い、その後ろにできた影(=後遺症)に寄り添う努力をしてきた。影を照らすのではなく、そっと寄り添う。とくに、第2話で泥まみれになりながら患者とサッカーをしていたシーンなんかは、その生き様が如実に反映されていたような気がする。
また、恋愛面でも成就する人がいれば、満たされない想いを感じる人が出てくる。とくに、綾野を奪われたくなくて、ミヤビが記憶を取り戻すのを阻止しようとしている麻衣は、今後の鍵を握る人物になってくるだろう。合理的な選択を取ってきた綾野が、ミヤビへの“情”を優先させるようになっていることを悟ってしまった麻衣は、何をしでかすか分からない。
ミヤビが記憶障害にならざるを得なかった理由に、情のもつれ、さらには、三瓶の本当の気持ちまで、まだまだ謎が残されている『アンメット』。後半戦も、儚くも美しい時間を心の奥底に刻みつけたいと思う。
■放送情報
『アンメット ある脳外科医の日記』
カンテレ・フジテレビ系にて、毎週月曜22:00〜放送
出演:杉咲花、若葉竜也、岡山天音、生田絵梨花、山谷花純 尾崎匠海(INI)、中村里帆、安井順平、野呂佳代、千葉雄大、小市慢太郎、酒向芳、吉瀬美智子、井浦新
原作:子鹿ゆずる(原作)・大槻閑人(漫画)『アンメット-ある脳外科医の日記-』(講談社『モーニング』連載)
脚本:篠﨑絵里子
音楽:fox capture plan
主題歌:あいみょん「会いに行くのに」(unBORDE/Warner Music Japan)
オープニング曲:上野大樹「縫い目」(cutting edge)
演出:Yuki Saito、本橋圭太
プロデューサー:米田孝、本郷達也
制作協力:MMJ
制作著作:カンテレ
©︎カンテレ
公式サイト:https://www.ktv.jp/unmet/
公式X(旧Twitter):@unmet_ktv