赤楚衛二が『Re:リベンジ』で体現する“余裕のなさ”がリアル 錦戸亮の切ない表情も魅力に

『Re:リベンジ』海斗と郁弥の“表情”に注目

 そして赤楚が表現する“余裕のなさ”があまりにリアル。まるでアドレナリンに支配されて無理に物事を押し進めるかのような異様な勢いを感じさせるものの、表情には余裕のなさが滲み日々擦り減っていく様子も手に取るようにわかるのだ。それでも事態は目まぐるしく動き続け、時には誰もが羨むような輝かしい栄光のすぐ近くに海斗がいるということもまた事実。こうした皮肉めいた構図を第7話の赤楚は生々しく演じてくれる。

 その海斗と対比のように存在するのが郁弥だ。美咲の主治医を外され悔しさをあらわにしてもおかしくない中、郁弥は医師として患者を救うことにきちんと向き合えているように見える。少なくとも海斗ほど余裕がなくなり周りが見えなくなっているわけではない。これが郁弥の策略で表に出ない“何か”を画策しているのか、それとも医師としては優秀で患者想いな一面があるのかは今後の展開に委ねられるわけだが……。第7話ではそんな立場にいる郁弥を演じる錦戸の切ない表情が魅力だ。これまでの郁弥とは少し違い、どこか弱々しい印象さえ与える。錦戸から滲み出るうら悲しさは第7話でより顕著となり、郁弥の抱える感情が一筋縄ではいかないことを物語る。

 ここにきて海斗と郁弥が見せる表情の変化は、この後の展開がさらに衝撃的なものになることを予感させるに十分だ。『Re:リベンジ-欲望の果てに-』でそれぞれが欲望を追求した果てに待ち受けるものとは、いったいどんなものなのか。

■放送情報
木曜劇場『Re:リベンジ-欲望の果てに-』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00〜22:54放送
出演:赤楚衛二、錦戸亮、芳根京子、見上愛、梶原善、青木柚、白山乃愛、利重剛、小木茂光、光石研、余貴美子、笹野高史
企画:藤野良太
脚本:伊東忍ほか
主題歌:Stray Kids「WHY?」(Sony Music Labels Inc.)
音楽:堤裕介
企画:藤野良太
プロデュース:足立遼太朗
演出:金井紘、柳沢凌介
制作協力:storyboard
制作著作:フジテレビ
©フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/re-revenge/

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる