『アンメット』の岡山天音が“沼”すぎる 脳外科医・綾野役で放つ大人の色気

『アンメット』の岡山天音が“沼”すぎる

 綾野は、実家の病院を立て直すために、西島医療グループ会長の孫娘・麻衣(生田絵梨花)と政略結婚をしようとしている。好きだった人への想いも、カテーテル医療への情熱も捨てて、「これでいい」と言い聞かせながら生きているところに、「本当にそれでいいのか?」と踏み込んでくるのが、三瓶だ。

「本当は、まだ想いがあるんじゃないですか? 川内先生に」

 三瓶にそう聞かれたとき、綾野の顔がグッと歪んでいた。ふだんは飄々と見せている綾野の心を動揺させるのは、いつもミヤビだ。

 第4話、ミヤビに「どっちがいいですか?」と甘そうなコーヒーとブラックコーヒーを渡されたとき、綾野はブラックを選んでいた。回想シーンでは、甘そうないちごオレを選んでいたのに。これは、月日を重ねて大人になったということなのだろうか。それとも、過去の自分への決別の意味を込めていたのだろうか。

 大人は、甘いだけの道を選んで進んでいくわけにはいかない。たまには、グッと堪えて苦い道を選択しなければならないこともある。葛藤を重ねてきた大人の色気を纏っているからこそ、綾野はこんなにも魅力的に見えるのかもしれない。

 今後、ミヤビの記憶障害の謎を解明するための鍵を握るのは、綾野になってくるだろう。そのとき、彼はどんな選択をするのだろうか。“あの頃”のように、大人ぶらず純粋に好きな方を選べたらいいのになと思ってしまう。

■放送情報
『アンメット ある脳外科医の日記』
カンテレ・フジテレビ系にて、毎週月曜22:00〜放送
出演:杉咲花、若葉竜也、岡山天音、生田絵梨花、山谷花純 尾崎匠海(INI)、中村里帆、安井順平、野呂佳代、千葉雄大、小市慢太郎、酒向芳、吉瀬美智子、井浦新
原作:子鹿ゆずる(原作)・大槻閑人(漫画)『アンメット-ある脳外科医の日記-』(講談社『モーニング』連載)
脚本:篠﨑絵里子
音楽:fox capture plan
主題歌:あいみょん「会いに行くのに」(unBORDE/Warner Music Japan)
オープニング曲:上野大樹「縫い目」(cutting edge)
演出:Yuki Saito、本橋圭太
プロデューサー:米田孝、本郷達也
制作協力:MMJ 
制作著作:カンテレ
©︎カンテレ
公式サイト:https://www.ktv.jp/unmet/
公式X(旧Twitter):@unmet_ktv

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