山下大輝×村瀬歩が考える“日本語”の魅力 「アニメが世界で大事にされるコンテンツに」

山下大輝×村瀬歩が考える“日本語”の魅力

「日本語吹替版を通して日本語の魅力を伝えたい」

ーーもしお二人がカッセル学院に入学するなら、どのポジションで参加したいですか?

村瀬:ミンゼイのポジションですかね。生徒だと能力ごとにヒエラルキーが存在しますし、命の危険もありますし……。ランクが低いのを理由に、シーザーさんにこき使われそう(笑)。ミンゼイになってミンフェイの心をコロコロ転がしたり、謎のパワーを授けたりしたいです。

山下:ランク制は怖いよね。「あんた何級?」って聞かれたくないなぁ(笑)。

村瀬:S級だったら良いけど!

山下:ランクを選べるのなら、断然S級かA級の生徒になりたいです! S級とA級は学校の中で扱いが違うので。自分専用の列車が教授付きで迎えにくるのがいい。食堂も、S級専用の定食とかありそうですよね(笑)。

村瀬:それ最高! そういう待遇だったら、S級の生徒がいいです。毎晩シャトーブリアンを食べられるかも。

山下:S級の生徒だったら、なかなか死ななさそうですし(笑)。

ーーお二人が海外の作品を日本語で演じる良さについてもお聞きしたいです。日本語が持つ魅力であったり、日本語でお芝居をするうえで意識されていることはありますか?

村瀬:僕は生まれが海外だったのもあり、日本語でお芝居をしたり、日本の文化を外に打ち出していったりするのが好きです。日本語の良さって、言葉の数が多いところだと思うんです。例えば「水」を表現する際、日本語だと「白湯」「温水」「冷水」など水の温度や状態によって別の言葉が存在しますが、英語の場合は「hot water」のように形容詞+名刺で表現できてしまいます。一つのものを表現するのに選択肢が多いことが、日本語が持つ魅力だと思います。今回のような海外の作品の日本語吹替版を海外の方が観た際、「なんて言っているのかわからないけど、いいね」と、日本語や声優、翻訳家、エンジニアの方の仕事に少しでも興味を持ってもらえたら嬉しいです。海外の作品を輸入したうえで「吹替版」として輸出して、結果的に「日本が関わるとカッコいいね」と思ってもらえるといいですね。

山下:今、世界全体でアニメーション技術が軒並みレベルアップしているように感じます。昔からアニメは日本の文化として海外にアピールしてきましたが、『龍族 -The Blazing Dawn-』のような海外の素晴らしい作品を観ていると、もはや日本だけの文化とは言ってられないなと。これだけ画作りの表現の幅が広がってきている時代だからこそ、日本語が持つ「言葉の緻密さ」を誇りに感じますし、日本語ならではの表現を大切にしていきたいと思っています。そして村瀬さんと同じく「素敵な言語だ」と思ってもらえたら嬉しいです。海外の素敵な部分を積極的に日本に取り入れて、全体的に成長していきたいなと。今よりもさらにアニメーションが世界で大事にされるコンテンツになればいいなと思っています。自分はその中で振り落とされないように、精進していこうと思います。

■放送・配信情報
『龍族 -The Blazing Dawn-』
TOKYO MXほかにて、毎週土曜24:00~放送
※※5月25日(土)以降は毎週土曜24:30~
dアニメストアにて単独先行配信
各配信プラットフォームにて配信中
日本語版キャスト:山下大輝、本渡楓、村瀬歩、橘龍丸、小野賢章、大塚剛央、天城サリー、石見舞菜香、速水奨
原作:江南(ジャン・ナン)『龍族』
監督・シリーズ構成:王昕(ワン・シン)
キャラクターデザイン・総作画監督:李時旼(リー・シーミン)
音楽監督:伍婷(ウー・ティン)
BGM:KOHTA YAMAMOTOほか
アニメーション制作:HANABARA Animation
オープニングテーマ:澤野弘之「IVORY TOWER feat. SennaRin」
エンディングテーマ:水槽「ランタノイド」
©2023 Shenzhen Tencent Computer Systems Company Limited
公式サイト:https://ryuzoku-anime.com
公式X(旧Twitter):ryuzoku_jp

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