丸山礼の人生が“くるり”と変わった瞬間は? 「やりたかったことが叶えられている」
「顔(の肌)とネットは荒らさない」
――女優としても活躍される中で、『ワタシってサバサバしてるから』(NHK総合/2023年)といった主演作を経て、現場に入る際の心構えなどに変化はありましたか?
丸山:「なんで女優さんはカモミールティーとかを飲んでるんだろう?」と思っていたけど、やっぱり温かいものは心を落ち着かせるので、今でははちみつ紅茶を飲んだり、マッサージガンでカラダを揉みほぐしたり。エッセンシャルオイルの香りを嗅いで脳の巡りをよくするとか、ビタミン剤を買って飲んでみるとか、リラックスに力を入れるようになりました。本当にパワフルな自分でいることは難しいんだな、と思ったりもします。
『ワタシってサバサバしてるから』制作統括が明かす、実写化を成立させた丸山礼の凄さ
丸山礼主演の夜ドラ『ワタシってサバサバしてるから』(NHK総合)が1月から放送中だ。原作・とらふぐ、作画・江口心による人気同名コ…
――バラエティとの切り替えも大変なのでは?
丸山:『ワタサバ』のときは本当にキャラクターが入っちゃって、バラエティのワイプでも全部に悪態をついているような感じでした(笑)。収録を純粋に楽しむ、明るくポップな丸山礼でいることができなくなっていたので、お茶の間にも悪影響だったんじゃないかなと思います(苦笑)。でも、今回はそんなことないですし、私は決めたんですよ。「顔(の肌)とネットは荒らさない」って。そこは守りながらやらせていただいてます(笑)。
――(笑)。女優業ならではの面白さは、どこに感じていますか?
丸山:やっぱり誰かになりきって、物語を作り上げることです。笑いに特化したものだけでなく、人の心に訴えかけるようなものも作ることができるので、すごく繊細だと思いますね。「セリフがすごく刺さった」とか「私もこういう生き方をしてみよう」とか、誰かの人生にも影響するところは大きいなと思います。
――誰かになりきるという意味では、コントに近いのかなと思いますが、感覚としては全然違うものですか?
丸山:違いますね。コントは、笑いどころを作って自分で起承転結を演じるけど、ドラマには“自分の役割”があるんです。初めから「ここでこういう気持ちになってください」と決まっているので、自分だけで作り上げるものとはまた別な気がしています。
――本作はミステリー要素のある胸キュン作品ですが、同時にお仕事ドラマでもあると感じています。丸山さんはご自身の“仕事”をどのように捉えているか聞かせてください。
丸山:私はもともと保健室の先生になりたかったんですが、ご縁があってお笑いの養成所に行くことになって……人生が“くるり”と変わったんですよね(笑)。でもその経緯としては、自分がお調子者すぎてクラスで浮いてしまったり、馴染めなかったりしたときに、保健室ですごく励まされたことがあって。当時は自分をわかってくれる人、「大丈夫だよ」と抱きしめてくれる人がほしかったので、テレビやYouTubeを通して、自分がそういう存在になりたいと思ったんです。
――保健室の先生のように、寄り添う存在でありたいと。
丸山:なので、こういう作品に出ることで何かを受け取ってもらうのもいいなと思いますし、私にとってはやっぱりYouTubeが欠かせないんですよね。みんなでいろんな感情を共有して、「仕事疲れたね」「また明日から頑張ろうね」と言い合えるような場所にできたらいいなって。私は高校時代に生徒会長をやっていたり、とにかくみんなと一緒に前を向いて歩きたいタイプでもあるので、多数派、少数派、どちらの立場でも居たいというか。その考えはずっと変わらないですし、今の仕事を選んだからこそ、自分の想いが届く仲間をたくさん増やせたのかもしれないな、と。すごくやりがいを感じていますし、自分のやりたかったことが叶えられているのかな、と思っています。
■放送情報
火曜ドラマ『くるり~誰が私と恋をした?~』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜22:57放送
出演:生見愛瑠、瀬戸康史、神尾楓珠、宮世琉弥、丸山礼、肥後克広(ダチョウ俱楽部)、片平なぎさ
脚本:吉澤智子
演出:松木彩
プロデューサー:八木亜未
音楽:末廣健一郎、MAYUKO
主題歌:Da-iCE「I wonder」(avex trax)
編成:武田梓
製作:大映テレビ、TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/darekoi_tbs/
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