若葉竜也が日本のドラマ界を変える? 三瓶役が話題の『アンメット』で担う役者以上の役割

『アンメット』若葉竜也が担う役者以上の役割

 筆者のなかでとくに印象に残っているのは、第1話。記憶障害を抱えるミヤビが、三瓶の顔を覚えておくために「写真を撮っていいですか?」と聞くシーンでのこと。今となっては、実は温かい人というのが分かっているので、そんなに驚くことはないと思う。ただ、序盤の三瓶はとにかく無愛想だったため、「写真撮られるのなんて、嫌だ」と拒否するのでは……? と勝手にヒヤヒヤしてしまった。

 しかし、三瓶は「どーぞ」と快諾。それどころか、ゆるっとピースまでしてみせたのだ。このシーンで、一気に三瓶ファンになった人も多いのではないだろうか。筆者も、このピースを見た瞬間、「若葉竜也、最高すぎる……」と心のなかでガッツポーズを取ってしまった。

 また、第2話にメインゲストとして出演した島村龍之介と黒田昊夢は、若葉が発案したオーディションで選ばれたらしい。サッカー強豪校を舞台とした第2話は、彼らのフレッシュな演技が見どころになっていた。

 なかでも、島村は身体の左側の感覚をすべて失う“左半側無視”という後遺症を患う難役に挑戦。未視聴の方はぜひチェックしていただきたいのだが、『アンメット』をきっかけに、さまざまな作品に出演することになるだろう……と誰もが確信するほどの表現力を見せていた。

 経験が浅い役者に、難度の高い役をあてがうのは、スタッフ陣もかなりの覚悟が必要だったはずだ。ただ、『アンメット』には若手を育成させられるだけの心の余裕がある。それは、主演の杉咲をはじめとし、若葉に井浦新に岡山天音に……実力派のキャストが勢揃いしているからできたこと。

 このドラマは、一体どこまで突き抜けてしまうのだろう。第3話も、重厚感のある素敵な時間が堪能できるのを楽しみにしている。

■放送情報
『アンメット ある脳外科医の日記』
カンテレ・フジテレビ系にて、毎週月曜22:00〜放送
出演:杉咲花、若葉竜也、岡山天音、生田絵梨花、山谷花純 尾崎匠海(INI)、中村里帆、安井順平、野呂佳代、千葉雄大、小市慢太郎、酒向芳、吉瀬美智子、井浦新
第2話ゲスト:島村龍乃介、黒田昊夢
原作:子鹿ゆずる(原作)・大槻閑人(漫画)『アンメット-ある脳外科医の日記-』(講談社『モーニング』連載)
脚本:篠﨑絵里子
音楽:fox capture plan
主題歌:あいみょん「会いに行くのに」(unBORDE/Warner Music Japan)
オープニング曲:上野大樹「縫い目」(cutting edge)
演出:Yuki Saito、本橋圭太
プロデューサー:米田孝、本郷達也
制作協力:MMJ 
制作著作:カンテレ
©︎カンテレ
公式サイト:https://www.ktv.jp/unmet/
公式X(旧Twitter):@unmet_ktv

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