声が魅力的なコ・ユンジョン、キム・ガンフンら子役も大活躍 2023年韓国ドラマ座談会

 『冬のソナタ』を代表とするドラマをはじめ、映画、音楽など韓国カルチャーが日本で旋風を巻き起こした「第一次韓流ブーム」。それから20年が経った2023年、韓国コンテンツはさらにワールドワイドな知名度を得たことで、韓国ドラマで描かれる世界観もまた完成度を増した。

 リアルサウンド映画部では、韓国ドラマライターのにこ氏、咲田真菜氏、荒井南氏を迎え、2023年に放送・配信された韓国ドラマを振り返る座談会を開催。作品編の第1部に続き、第2部では2023年を彩った俳優について語り合ってもらった。

『ムービング』の男性キャスト陣が躍進!

イ・ジョンハ『ムービング』 ©2023 Disney and its related entities

咲田真菜(以下、咲田):やっぱり今年は『ムービング』のボンソクを演じたイ・ジョンハさんじゃないでしょうか。

にこ:確かに! あの増量ぶりはすごかったですね。これまでイケメン枠だったのが、役作りでかわいいテディベアみたいな感じになっていてビックリしました。

荒井南(以下、荒井):個人的に『ムービング』の俳優で注目してるのは、不良のギス役のシン・ジェヒさんですね。『今、私たちの学校は…』でもちょっとワルなキャラだったんですが、今『愛していると言ってくれ』に出ていてとてもいいんです。シン・ヒョンビンさんの弟役で、好きな女性へのアプローチの仕方がすごくチャーミングなんですよね。今までと全然イメージが違っていて、ネクストブレイクとして注目しています。

ソン・ガン『マイ・デーモン』(SBS公式サイトより)

にこ:ソン・ガンさんはもうすでに超ブレイクしていてずっと大人気ですが、最新作『マイ・デーモン』がまた来てますね。『わかっていても』のパク・ジェヨンの魅力に落ちなかった人でも落ちてます。私が選んだネクストブレイクは、『コッソンビ 二花院(イファウォン)の秘密』『もうすぐ死にます』のリョウンさんと、2022年は『二十五、二十一』、今年は『弱いヒーロー Class1』『D.P. -脱走兵追跡官-』シーズン2に出ていたチェ・ヒョヌクさんですね。2人とも『輝くウォーターメロン~僕らをつなぐ恋うた〜』に出ています。

にこ:『ムービング』で言えば、チョ・インソンの再ブレイクもありましたね。

荒井:わかります! 第一次韓流ブームからの韓国ドラマファンと、さらに新しいファンも開拓した感じですよね。

にこ:ベテラン俳優の人気再燃という枠なら、『愛していると言ってくれ』のチョン・ウソンさん。ご本人は11年ぶりのラブストーリーだそうです。

咲田:ドラマも、28年前の日本ドラマのリメイクということもあって、懐かしい感じがしますよね。私は、今年はもうチョ・インソンさん推しです! 個人的に2023年は“ネクストブレイク”が登場したと言うよりも、もうすでに人気を得ている方が引き続き活躍した年だなと思います。ソン・ガンさんは『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』(2021年)とかからずっとブレイク真っ只中ですし、特に今年一層頑張ったという印象はなかったです。ただ、作品編で挙げた『生まれ変わってもよろしく』のアン・ボヒョンさん、『いつかの君に』のアン・ヒョソプさんとかも引き続き魅力的だと感じました。

にこ:『サウンドトラック #2』2のノ・サンヒョンさんも、今人気が高まっていますね。『カーテンコール』『エージェントなお仕事』にも出演されていました。

荒井:AppleTV+『Pachinko パチンコ』にも出ていた方ですね。

ーーそういえば、作品編で挙がった『無人島のディーバ』のチェ・ジョンヒョプさんは、二階堂ふみさんが主演を務める2024年1月期のTBS火曜ドラマ『Eye Love You』で相手役を務めるそうです。

にこ:それはブレイクしそうですね! ただ、「2023年はこの俳優!」みたいな方はそんなにいませんでしたよね。今年は作品が分散してたこともあって、みんなが一丸となって観ていたドラマというのが減ってきている印象があります。そんななかでも、Netflix『力の強い女カン・ナムスン』で悪役リュ・シオを演じたピョン・ウソクさん、『最悪の悪』のウィ・ハジュンさんは良かったです。

これぞ真のネクストブレイク! 次に来る子役は?

チェ・ヒョンジン『豚の王』(TVING公式サイトより)

ーー子役についてはいかがでしょう?

咲田:『豚の王』のチェ・ヒョンジン君に注目しています。『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の最終回で、ウ・ヨンウの父違いの弟役として出演していた子です。もう素晴らしい演技を見せておりまして……。キム・ドンウクさんも良いんですが、観た人からは「ヒョンジン君が良い!」っていう声がすごく多くて、彼が来るぞと思っています。

にこ:私はチョン・ヒョンジュン君とソ・ウジン君を挙げたいです。チョン・ヒョンジュン君は、『Mine』『生まれ変わってもよろしく』『Vagabond/バガボンド』『浪漫ドクター キム・サブ』『十八の瞬間』『輝くウォーターメロン』など、映画だと『パラサイト 半地下の家族』と輝かしいキャリアですね。ソ・ウジン君は『シュルプ』で元孫役を演じ、『マウス~ある殺人者の系譜~』 『紳士とお嬢さん』『悪魔判事』『ハイバイ、ママ!』にも出ていました。『椿の花咲く頃』に出ていて、『財閥家の末息子』だとソン・ジュンギさんの子供時代を演じたキム・ガンフン君も次に来ると思います。

咲田:キム・ガンフン君はもうすぐ来ますよね!

にこ:『もうすぐ死にます』では高校生役だったので、ブレイク間近ですね。

ーー成長を見続けられるというのが、子役俳優に注目する楽しみですよね。

にこ:そうなんです! 最初は子供だったのに、だんだん成長して「カッコいい……」って思い始めたときに感情がワーッと高まります。“ヨ・ジングのパターン”ですね。

一同:(笑)

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