森下紫温×加藤大悟×高橋璃央が語り合う、『タクミくんシリーズ』で得たかけがえのない絆

森下紫温×加藤大悟×高橋璃央、特別鼎談

 映画『タクミくんシリーズ 長い長い物語の始まりの朝。』のBlu-ray&DVDが発売された。本作は、シリーズ累計発行部数500万部を超える小説を原作とした学園BL作品。全寮制の名門男子校『祠堂学院高等学校』を舞台に、人との接触を極端に避ける葉山託生と、御曹司で校内一の人気者ギイこと崎義一を中心に、すれ違いながらもお互いの想いを紡いでいく模様が描かれる。

 リアルサウンド映画部では、葉山託生役として大抜擢された新人の森下紫温、本作の主題歌も務め溢れんばかりの魅力を発揮したギイ役の加藤大悟、風紀委員長として皆を見守る赤池章三役の高橋璃央による特別鼎談を実施。それぞれが“かけがえのない作品”と語る本作撮影時の思い出、2023年の1年間について振り返ってもらった。(編集部)【インタビューの最後にはチェキプレゼント企画あり】

『タクミくんシリーズ』は芝居の原点に

――映画の公開から半年が経ちましたが、改めてそれぞれの役を演じた感想を教えてください。

加藤大悟(以下、加藤):僕にとって、ギイはすごく魅力のあるスーパースター。憧れの存在です。やっぱり高校生なら誰しも、ギイのように華があってミステリアスで、魅力のある人のことは「カッコいいな、あいつ」と思うので、注目の的になると思います。そういう人を演じることができたのは、一役者としてもすごく嬉しいですね。それに、ギイを演じることで自分もギイになった気分になれるので、クラスの中心でキャーキャー言われる人を経験できて得をした気分です(笑)。とっても楽しかったですね。

森下紫温(以下、森下):『タクミくんシリーズ』のタクミくん役は、僕にとって特別なものです。初めて映像作品で演じさせていただいたキャラクターでもあるので、思い出深い役ですね。(加藤)大悟くんとは対照的に、自分との共通点をすごく感じるキャラクターでしたので、タクミくんには親しみやすさや身近さを感じました。

高橋璃央(以下、高橋): 20代になっても高校生の役を演じられたという喜びがありましたし、歴史ある作品に呼んでいただいたことも嬉しかったです。同年代の仲間たちと一つの作品を作ることができて楽しかったですね。撮影が終わってからもプライベートで仲良くさせてもらっていることも含めて、参加できてよかったと思える作品でした。

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――プライベートでも仲がいいとのことですが、撮影後も交流があるんですね。

高橋:結構ありますね。裸の付き合いもしたし。

森下:大悟くんもパンツ一丁で腹筋とかしたりして……。

加藤:やめてよ、そんな恥ずかしいじゃない(笑)。僕の家で(森下)紫温と一緒に本読みをしていたら、そのまま泊まってくれた日がありました。当時は、体を絞っていた時期。暑いこともありパンツ一丁で筋トレをやっていたら、その姿を見られてしまいました。やっぱり家でのルーティンだけは欠かせませんから。

高橋:僕は一緒にサウナに行ったことがあります。みんなでご飯に行くこともありますし、仲はいいですね。

――『タクミくんシリーズ』で得たものが、キャリアや生活の中で活きたという経験はありますか?

森下:僕は、カメラの前に立って芝居をするという経験がゼロだったので、現場ではとにかく自分の中に残せるものをかき集めていました。現場では学びしかなかったので、見たことも聞いたことも、『タクミくんシリーズ』以降の仕事でその都度思い出すようなことばかりです。本当に自分のお芝居の原点という感覚ですね。

高橋:芸能界での友だちがあまりいませんでしたが、この映画を通して同じ志を持つ人たちと出会えたことが嬉しかったです。何かあったら集まって、いろいろと話し合える仲間ができたことは大きな財産ですね。それに、改めて映画というものを好きになれました。舞台挨拶のときには直接、お客さんの顔を見ることができましたし、「映画ってやっぱりいいな」と感じました。

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――ではここで、タクミくんを演じた森下さんの“かわいいエピソード”を聞かせてください。

高橋:タイトな撮影の中で、紫温や大悟はセリフ量も出演シーンも多くて大変だったと思います。そんな中、ベッドに入っているシーンで紫温が本当に寝ちゃったんですよ(笑)。なんか、かわいいなって。紫温だから許されるというか。紫温は素でかわいいんですよね。

加藤:もともとが寝るシーンなので大正解です(笑)。

森下:寝ているところから目を覚まして次のアクションを起こすはずだったのに、いつまで経っても僕が目を覚まさない。「カット! 紫温くん!」と、監督に起こされました(笑)。

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