『力の強い女カン・ナムスン』ピョン・ウソクが美しい悪役に オン・ソンウと正反対の魅力

 ナムスンは麻薬を調べる中で、流通荷物を盗んだことがバレてシオに呼び出される。シオはナムスンを気に入り、彼女に富を与えてあげると言い、自分の側近にすることにする。ナムスンは、シオとの接近に成功し浮かれるが、ナムスンが心配なヒシクは気が気じゃない。ナムスンの身を守るため、ヒシクは彼女に小型カメラのついた時計を持たせることに。ナムスンは、シオから仕事の説明を受ける際に、時計カメラでヒシクに情報をリアルタイムで流し、彼の助けになろうとする。

 ナムスンのカメラに写ったナムスンとシオの接近する姿を見て、心配と嫉妬が入り混じり居ても立っても居られないヒシク。シオがナムスンに向かって笑顔を見せるたび、嫉妬するのがおかしい。スーパーパワーのあるナムスンに興味を持つシオが、「あの人を僕のものにする。麻薬の効果じゃなく生まれつき力の強い女。神が僕に授けたのかも」と力の強さに固執しているところが非常に気になるところだ。新型麻薬は、麻薬を使うことで力が強くなるようで、シオの過去に何か力が弱いことで彼自身の心が歪むようなことがあったのかもしれない。

 面白いドラマや映画には、非常に魅力的な悪役=ヴィランが登場し、主人公よりも人気になることが多いが、本作で悪役を演じるピョン・ウソクも非常に魅力的なヴィランを演じている。整った美貌とスタイルを持ち、冷たい笑みと狂気を瞳に宿すシオは、正義感の塊であるヒシクとは対照的だ。ヘリテージクラブの入口で、ヒシクとシオの目が合うシーンでは、ふたりの視線の絡み合いに観ていて緊張感が走った。今後、ヒシクとシオが声を交わす場面が繰り広げられるだろうが、第一声はどんな言葉を交わすのだろう。シオは冷たい目でヒシクを見つめるのだろうか、それとも、部下に激高し感情を覗かせたように、ヒシクにも感情を揺さぶられるのだろうか。

 謎めいたシオのヴィランとしての魅力の中に、第8話では人間らしい姿も垣間見えた。ヘリテージクラブに向かう車内で突然大声を出し、歌い出すナムスンに、噴き出すシオの姿を見ることができる。ナムスン、母、祖母の世直しと、シオとヒシク、ナムスンの光と闇の対決の行方が楽しみだ。

参照

※ https://www.instagram.com/p/CyhqQVMSXjO/

■配信情報
『力の強い女 カン・ナムスン』
Netflixにて配信中
出演:イ・ユミ、キム・ジョンウン、キム・ヘスク
原作・制作:ペク・ミギョン、キム・ジョンシク、イ・ギョンシク
(写真はJTBC公式サイトより)

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