『マリアージュ・ブラン』シュー・カイが理想の年下男子に “国宝級”の佇まいは現代劇でも

 『尚食〜美味なる恋は紫禁城で〜』『大唐流流~宮廷を支えた若き女官~』など、宮廷ラブロマンスのイメージが強いシュー・カイだが、そんな彼の“国宝級”の佇まいは、現代が舞台の『マリアージュ・ブラン』でも光っている。

 ヤン・ホワは、SNSなど無駄にストレスがかかるものはやらない主義で、今どきの若者らしからぬ合理的な生き方をしている。実は過去に仕事でトラブルに巻き込まれた大きなトラウマを抱えており、寡黙な彼の人柄や過去が徐々に明らかになっていく。失敗した過去の記憶が頭の片隅からなくならないものの、人生のパートナーとなるチン・シーのおかげで少しずつ強く、前に進んでいくことができるようになる。

 また、偽りの“妻”になった6歳年上のチン・シーを気にかける優しい心も垣間見える。酔っぱらっている彼女に嫌な顔をせずに声をかけたり、急いでいたため靴が脱げてしまっていた彼女をお姫様抱っこしたり……純粋で下心がないからこそ、余計にキュンとしてしまうポイントだろう。

 さらに、初めはチン・シーのことを煩わしく思っていたヤン・ホワだが、チン・シーの元カレが登場すると気になるような表情を見せたり、チン・シーが襲われたときにスタンガンを持って助けに来たりとツンデレな一面も。

 弁護士のチン・シーと投資家のヤン・ホワという一見かけ離れた職業同士でありながら、自身の経験を交えつつチン・シーの相談にも親身になって答えるシーンからは、お互いの信頼感を感じ取ることができる。自ら「好き」という言葉はなかなか言い出すことができないけれど、それを補う優しい行動の数々は彼女を大切に思うからこそできること。他人だった2人が同居人になり、次第に親友、そして恋人という大切な存在になっていく過程を見ることができるのも面白い。

 作品のテーマとして、女性が直面するキャリアと私生活の壁も取り上げられている。“既婚女性じゃないと後々面倒”という、未だ刷新できていない社会の価値観が働く女性たちを苦しめている現状が描かれる。競争の時代、出世すればするほど責任を伴うということは間違いではないが、結婚や出産がキャリアの負担になるのが当たり前の考えになってしまっている社会に変革を訴えかけている作品だ。

 さらに、働く現代女性の問題だけではなく、男性側の視点についても。ヤン・ホワがチン・シーの実家に挨拶に行った際、婿入りや専業主夫でも問題ないという考えを説くも、チン・シーの両親に「あり得ない」と一蹴されてしまう。結婚に反対する2人の親を通して、男女のライフワークバランスは男が働き、女が家庭を守るという固定観念にとらわれている様子を表している。

 さまざまな案件に翻弄される弁護士事務所を舞台に、仕事と恋、家族との関係性まで人生を多角的に描く『マリアージュ・ブラン~嘘つき弁護士の愛の法則~』は、シュー・カイのファンはもちろん、中国ドラマを観たことのない人にも楽しめる内容となっている。『烈火士官学校 ~ステキ男子とイケメン女子』、『大唐流流~宮廷を支えた若き女官』とあわせて、11月からLaLa TVで放送予定なのでこれを機に観てみてはいかがだろうか。

■放送情報
『マリアージュ・ブラン~嘘つき弁護士の愛の法則~』
女性チャンネル♪LaLa TVにて、11月1日(水)スタート 毎週月曜〜金曜21:00~22:00放送
出演:ヤン・ミー、シュー・カイ、タン・ジンメイ、リー・ザーフォン、リー・シャオフォンほか
監督:リン・イエン
中国/2022年/全40話/HD/ステレオ/字幕
© JOYING MEDIA 2022
公式サイト:https://www.lala.tv/programs/mariage_blanc/

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