石川恋、デビュー10周年で掴んだ初の連ドラ主演 「必死で走り続けてきた10年だった」

 映画化もされたベストセラー書籍『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(通称『ビリギャル』)のカバーモデルを務めてブレイクし、2022年までは『CanCam』の専属モデルとして活躍、『Dr.チョコレート』(日本テレビ系)や『silent』(フジテレビ系)など俳優業でもコンスタントに作品に出演し続けている石川恋が、BSテレ東の真夜中ドラマ『猫カレ -少年を飼う-』で連続ドラマ初主演を務めている。2023年にデビュー10周年を迎え、30歳になった石川に、ドラマ初主演の心境や撮影への意気込み、これまでのキャリアについて語ってもらった。【インタビューの最後には、サイン入りチェキプレゼント企画あり】

運命を感じた『猫カレ -少年を飼う-』での連ドラ初主演

ーーこれから撮影に入っていくということで、意気込みを教えてください。(※取材は撮影前に実施)

石川恋(以下、石川):いまは毎日が気が気じゃなくて。どの作品でもそうなんですが、撮影に入る前ってすごくドキドキしてしまうんです。いまはまだ不安な気持ちでいっぱいです。

ーーどの作品でもそうなんですね。

石川:オファーをいただいて、出演が決まったときはすごく嬉しいし、気合も入るんですが、クランクインが近付くにつれて「大丈夫かな……」という気持ちがどんどん大きくなっていくんです。実際に撮影に入ると、最初はなかなか役が定まらなかったりするんですが、馴染んできてからようやく楽しんでお芝居ができるようになっていく……ということの繰り返しで。特に今回は初めての主演ということもあって、「本当に自分に務まるのか」という思いもよぎったのですが、主演だからと気負いすぎず、スタッフや共演者の方々と一緒に作り上げていければいいなと。自分はとにかくワンシーンワンシーン、一生懸命やっていくだけですね。

——連ドラ初主演という響きはやっぱり大きいですよね。

石川:本当に大きいですね。 最初にお話をいただいたときはものすごく嬉しかったです。しかも主人公の藍とは年齢が一緒で、共感する部分があったり、環境も似ているところがあったりして。30歳になってから初めての作品で、『猫カレ -少年を飼う-』の主演をやらせてもらえることにすごく運命を感じました。

——主人公の森川藍は、都内の大手広告代理店でバリバリ働き、「かわいげがない」「鉄の女」と揶揄される30歳の会社員という設定です。

石川:私自身も仕事に関しては譲れないところがありますし、頑固で気が強い部分があるので、その辺りが共感ポイントでした。プライベートでは全然しっかりしていないのがちょっと違うところですかね(笑)。 

ーーそうなんですか?(笑)

石川:全くしてないです(笑)。ただ、自宅で犬を飼っているんですが、自分のことはどれだけ適当でも、犬のために「しっかりしないと!」と思いますし、実際犬のために頑張っています(笑)。

ーー仕事に対しては何でも完璧にこなすようなイメージがありました。

石川:仕事に対しては完璧主義な部分がかなりあります。俳優業って、やってもやっても何が正解はわからないし、現場に行かないと見えてこないものもたくさんあるのですが、現場に行かないとわからないことを撮影の前日にずっと家で考えてしまったりすることもあって。実際に放送を観て、自分の演技に対して落ち込んでしまうこともあるんです。

ーー「もっとこうしておけばよかった」みたいなことですか?

石川:そうですね。というか、よかったと思えることの方が少なくて。「もっとこうできたんじゃないか」みたいに、「もっと、もっと……」ということを考えてしまうんです。

ーーある意味、ストイックということですよね。

石川:そういうことなんですかね。どれだけやっても、“完璧”ってないと思うので。20代前半の頃はとにかくがむしゃらで、自分自身もいっぱいいっぱいで感情がごちゃごちゃになりながらやっていたところもあったんですが、いろんな現場で経験を重ねて、歳を重ねてきたことで、少しずつリフレッシュの仕方だったり切り替え方みたいなことができるようになってきました。友達と一緒に銭湯に行ってビールを飲んで帰る2時間が、すごく自分自身をリフレッシュさせてくれるということに最近気づいたりして(笑)。そういう気持ちの抜き方を覚えて、少し余裕を持ちながらできるようになってきたなとは感じています。

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