菅野美穂がたくましくカッコいい主婦に変身 『ゆりあ先生の赤い糸』は自身と重なる面も?

「みんなまとめて愛してやる」

 『ゆりあ先生の赤い糸』(テレビ朝日系)の主人公・伊沢ゆりあ役の菅野美穂が拳を掲げ、意志ある眼差しでこちらを睨んでいる。そんなメインビジュアルが示唆する通り、平凡な主婦・ゆりあを包んでいた“穏やかな日々”は突如終わりを迎える。

 長年連れ添った夫・吾良(田中哲司)が倒れ、意識不明の状態に陥ったことをきっかけに、ゆりあはこれまで隠されていた夫の新たな顔を知っていく。夫の彼氏を名乗る美青年・箭内稟久(鈴鹿央士)の登場に加え、夫の彼女だという小山田みち(松岡茉優)とその子どもたちまでもが登場。この予期せぬ出来事の中心に据えられてしまったゆりあが、そのいずれの関係者も取り残さないで、全員まとめて愛そうとするのだろうか。

菅野美穂、ドラマと映画に続けて主演で本格復帰 『ウチカレ』は浜辺美波との駆け引きに期待!?

2016年の『砂の塔~知りすぎた隣人』(TBS系)以来となる主演ドラマ『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系)が1月1…

 菅野が連ドラの主演を務めるのは、2021年の『ウチの娘は、彼氏が出来ない!!』(日本テレビ系/以下『ウチカレ』)以来となり、そこで見せた天然で可憐で、まさに天真爛漫な母親役とはまた異なり、ずっしり感のあるタフな主婦を演じる。「カッコよく生きる」が座右の銘で、責任感が強く男前というゆりあの性格は、演じる菅野自身とも重なるところがありそうだ。

 同じく菅野が主演を務めた2016年の『砂の塔〜知りすぎた隣人』(TBS系/以下『砂の塔』)では、タワマンを舞台に繰り広げられる虚構の数々や幼児連続誘拐事件から、自身の子どもを守るために奮闘する母親役を好演した。孤立無援な状態であっても、卑屈になるでも意志なく同調するでもなく、真っ直ぐ立ち向かう姿が印象的だった。

 『ウチカレ』でも『砂の塔』でも悩みに等身大でぶつかり、大事なものを信じ抜こうとする力が強く、彼女がいるところが自然と日向になるような温かなキャラクターが印象的だった。決して器用なタイプではなく、“こうとしか生きられない”という星の下に生まれながらも、それをも跳ね返すエネルギーで前進していくような役どころが似合う。

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