NHK連続テレビ小説『ブギウギ』の第2週となる「笑う門には福来る」が放送された。鈴子（澤井梨丘）は梅丸少女歌劇団（USK）に入団し、日々厳しい稽古に励む。そしていよいよ、切磋琢磨してきた同期2人とUSK初の単独公演「四季の宴」にて福来スズ子としてデビューすることになった。

　金曜日の放送をもって、子役時代を演じた澤井梨丘から趣里へとバトンタッチが果たされる。鮮やかなブルーの衣装を身にまとい「水のしずく」を演じる子供時代のスズ子は、いつしか成長した大人の姿に。ショーからショーへと繋ぐかたちで主演が入れ替わる見事なバトンタッチは、ステージの華やかな熱狂が伝わってくるかのよう。満面の笑顔で登場した趣里に、いよいよ大人時代のスズ子の物語がはじまるのだとワクワクした。

　いつの朝ドラも、子役から本役へとバトンが渡される瞬間は楽しみなものだ。近年の朝ドラでも、印象的なバトンタッチが多数描かれてきた。

　そもそも子役週は、多くの朝ドラの場合で2週間程度しか描かれない。しかしこの短い期間でどの子役たちも目を見張るような熱演を見せてくれるため、つい泣かされたり、思わず笑顔になったりと心を大きく動かされることになる。視聴者はそんな子役の活躍をまだ観ていたいと思うと同時に、本役がいつ登場するのかに期待を持ちながら過ごす。いわば序盤のこの時期は“朝ドラの一つ目の醍醐味”の時期でもある。