『家政夫のミタゾノ』が愛され続ける理由は? 松岡昌宏の“本気”の芝居が光る
ミタゾノさんは男性だが、なぜか女装をしていて、普段は女性のように立ち振る舞っている。だから「痛み入ります」としおらしい声を出す時もあれば、「うおおおお」と野太い声を出す時もある。ガッチリとした体型にバッチリ化粧が施された顔は、ジェンダーレスというより、まさに“女装をしています”という感じで、度々どアップになるミタゾノさんの顔の迫力には思わず笑ってしまう。だが、不思議なことに何度も見ているとぱっちりとした大きな目が印象的で、なんだかかわいらしく見えてくるのだ。これは、ミタゾノさんを演じている松岡がドラマのコメディ感に流されることなく、淡々と役に徹しているからこそ、生まれる現象だろう。何年経っても、ミタゾノさんが愛されるキャラクターである秘密はこの松岡の“本気さ”にあるのではないだろうか。
放送時間がゴールデン帯に変わっても、ミタゾノさんは「グレードダウンもグレードアップもしない」とまさかの“変化しない宣言”。その言葉通り、松岡の高校時代の同級生である、お笑い芸人のゆってぃが古民家へ回覧板を持ってやってくると「元気か?」と素の声で尋ねる場面も。そのほか、小ネタやクスッと笑ってしまうところがたくさんあり、おまけにちょっとした家事の小ワザも知れる本作。平日のリラックスタイムとしてゆるい気持ちで楽しんでみてはどうだろうか。
■放送情報
『家政夫のミタゾノ』
テレビ朝日系にて、毎週火曜21:00〜21:54放送
出演:松岡昌宏、伊野尾慧(Hey! Say! JUMP)、桜田ひより、しゅはまはるみ、平田敦子、余貴美子
脚本:八津弘幸ほか
演出:片山修、小松隆志ほか
音楽:ワンミュージック
エグゼクティブプロデューサー:内山聖子(テレビ朝日)
プロデューサー:秋山貴人(テレビ朝日)、石田菜穂子(テレビ朝日)、木曽貴美子(MMJ)、村山太郎(MMJ)
制作:テレビ朝日、MMJ
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