『葬送のフリーレン』は“人生の終わりの先”を描く 生きている者へ死者が遺せるものとは
初回放送の後半では、フリーレンとフェルンの掛け合いの演技が際立つ内容になっていた。2人の声優は、フリーレン役を種﨑敦美、フェルン役を市ノ瀬加那が担当している。特にフリーレンの演技は、種﨑が『SPY×FAMILY』でアーニャ役を演じた経験から、アニメにあまり馴染みのない視聴者にも、作品による「声の違い」を楽しんでもらえる面白さがあったはず。
『葬送のフリーレン』種﨑敦美&市ノ瀬加那に聞く、人生を支えた“恩師”との出会い
2023年秋アニメの『葬送のフリーレン』の初回は『金曜ロードショー』で2時間スペシャルとして放送され、それ以降も日本テレビ系の新…
また、彼女たちの声に華を添えるエバン・コールの音楽も、原作の作品世界の具現化に貢献している。ゲームのテーマ曲のようなテンポの良さと遥か遠くの「ふるさと」の概念を音に重ねたような懐かしさのある柔らかい音が、フリーレンの心情を丁寧になぞらえていく。
さらに『葬送のフリーレン』は次週以降、日本テレビ系列の新設アニメ枠「FRIDAY ANIME NIGHT」で放送される。テレビ離れが叫ばれる今、本作はまさに新しい試みを背負っているとも言える。
初回放送のラストで、フリーレンは魂の眠る地へ向かう決意をし、アイゼンと別れを交わした。同時に、今回の『金曜ロードショー』での放送も成功に終わり、一つの章が閉じた……と締めたいところだが、それをそのまま語るのはあまりにも野暮だろう。『葬送のフリーレン』の歩みはまだまだ続く。なんせ本作は終わりから始まる「後日譚ファンタジー」なのだから。
■放送情報
『葬送のフリーレン』
日本テレビ系「FRIDAY ANIME NIGHT(フラアニ)」枠にて、毎週金曜23:00〜放送
キャスト:種﨑敦美、市ノ瀬加那、小林千晃、岡本信彦、東地宏樹、上田燿司
原作:山田鐘人、アベツカサ『葬送のフリーレン』(小学館『週刊少年サンデー』連載中)
監督:斎藤圭一郎
シリーズ構成:鈴木智尋
キャラクターデザイン・総作画監督:長澤礼子
コンセプトアート:吉岡誠子
魔物デザイン:原科大樹
アクションディレクター:岩澤亨
美術監督:高木佐和子
美術設定:杉山晋史
色彩設計:大野春恵
3DCGディレクター:廣住茂徳
撮影監督:伏原あかね
編集:木村佳史子
音響監督:はたしょう二
音楽:Evan Call
アニメーション制作:マッドハウス
OPテーマ:YOASOBI「勇者」
EDテーマ:milet「Anytime Anywhere」
©山田鐘人・アベツカサ/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会
公式サイト:https://frieren-anime.jp
公式X(旧Twitter):https://twitter.com/Anime_Frieren