大事なプレゼンを放り出して、大雨のなか夏海（森七菜）に会いに東京から駆けつけた健人（間宮祥太朗）。しかしそこにはすでに匠（神尾楓珠）がおり、健人は夏海に声をかけないままその場を去っていく。そんな健人の姿に気が付く匠。7月31日に放送された『真夏のシンデレラ』（フジテレビ系）第4話は、相変わらず物語の進む速度こそ遅いが、夏海をめぐる健人と匠の三角関係に大きな進展がみられるエピソードとなった。

　大雨によって被害を受けた食堂「Kohola」は臨時休業。1日でも早く再開を目指す夏海は、匠の力を借りて修繕作業にあたる。そこにやってきた愛梨（吉川愛）と理沙（仁村紗和）の提案により、東京から健人と守（白濱亜嵐）、修（萩原利久）の3人も呼ぶこととなり、翌日彼らもやってくる。健人に謝るタイミングをうかがっていた夏海だったが、そこに割って入る匠。さらに理沙が宗佑（水上恒司）も連れてきて大人数で作業を進めていくなか、修の発言によって険悪なムードが立ち込めることとなる。

　今回のエピソードはもっぱら「Kohola」を中心に進められる。このドラマを作りだすメインキャラクターたちが一堂に会したとなれば、3人の女性たちをめぐるそれぞれの関係がヒートアップするのも必然だ。夏海と健人と匠に、愛梨と守と修もそうだが、宗佑が理沙の息子・春樹（石塚陸翔）の父親になりたいと言い出して不機嫌になる春樹。理沙と宗佑の関係が進展するためには春樹の意思を無視できず、ここは他の2組とは事情が異なるわけだ。

　何はともあれ、この半ばワンシチュエーションで繰り広げられるシットコムのような男女8人（＋子ども1人）のエピソードは、“東大卒の建築士”である健人と“江ノ島の大工”である匠が火花を散らす以上に、不用意な発言が止まらない修によってかき混ぜられていく。学歴を詐称していたことをみんなの前でバラされ、店を飛びだす守。追いかけてきてくれた愛梨にも素直な想いを伝えることができずに口ごもる。このあと夏海と健人が仲直りをすることを踏まえれば、まさに一難去ってまた一難というやつか。とはいえ「Kohola」に全員が集う状況は、この後も何度かあってほしい。