Netflix実写版『ONE PIECE』に高まる期待 アニメから抜け出てきたようなシャンクスたち
ガープの場合は、拳骨オヤジといった風貌がグッと精悍になって、拳ひとつで強敵を倒し巨岩を砕いてきたようには見えなくなっている。ただ、これもおそらくはロジャーの処刑時のこと。シリーズが続いて再登場を重ねる中で、より貫禄のある風貌へと変わっていくかもしれない。『週刊少年ジャンプ』(集英社)の連載で大変な事態に陥っている最新号あたりまでNetflixシリーズが続いてくれれば、ガープや本予告に丸めがねで登場したコビーの強さを目の当たりにできるのだが。
シリーズが続いた場合、どうなってしまうのかが気になる筆頭がアルビダだ。本予告にも登場し、手配書も映し出された女海賊で、漫画やアニメの初登場時と同じような豪傑といった風貌を見せてくれる。ところがアルビダは、後に「スベスベの実」を食べたことで絶世の美女になって何度も登場してくる。その姿こそ観たい人も多そうで、ガープの活躍する場面ともども映像化されてほしいものだ。
麦わらの一味や海賊たちがどこまでも漫画やアニメに似ていたり、超えたりするくらいの存在感を放っている以上は、やはり主役のルフィに誰よりもルフィであってほしいというのがファンの願いであり、期待だ。本予告でより多くの技を見せてくれているルフィは、腕も伸びれば顔も伸びるといった具合にゴム人間ぶりを巧みに再現している。
技については、漫画ではドカンと1枚の絵で見せ、アニメではスピーディな切り替えで腕が伸びているように見せている。実写ではどこまでも伸びるゴムといった感じを出すことで、ゴム人間という存在をリアルに感じさせてくれるところがある。太いロープのようで、長いムチのようでもある腕や足が繰り返しぶつかることで起こる衝撃とはこういうことかと、初めて分かる感じすらある。
イニャキ・ゴドイのルフィは見た目だけなら漫画やアニメのルフィからは遠いが、どこまでも前向きで朗らかなセリフからは、ルフィというキャラクターの本質がしっかりと伝わってくる。そんなイニャキルフィだからこそ成立しているシーンが、Netflixシリーズにはあると尾田栄一郎もコメントしている。本家が認めたルフィと実写『ONE PIECE』の世界。それがどれだけ『ONE PIECE』なのかを確認できるまで、もう少しだ。
■配信情報
Netflixシリーズ『ONE PIECE』
Netflixにて、8月31日(木)全世界独占配信
原作&エグゼクティブ・プロデューサー:尾田栄一郎
脚本&ショーランナー&エグゼクティブ・プロデューサー:マット・オーウェンズ、スティーブン・マエダ
キャスト:イニャキ・ゴドイ(モンキー・D・ルフィ)、新田真剣佑(ロロノア・ゾロ)、エミリー・ラッド(ナミ)、ジェイコブ・ロメロ(ウソップ)、タズ・スカイラー(サンジ)、ヴィンセント・リーガン(ガープ)、モーガン・デイヴィス(コビー)、 ジェフ・ウォード(バギー)、マッキンリー・ベルチャー三世(アーロン)、セレステ・ルーツ(カヤ)、エイダン・スコット(ヘルメッポ)、ラングレー・カークウッド(モーガン)、ピーター・ガジオット(シャンクス)、 マイケル・ドーマン(ゴールド・ロジャー)、イリア・アイソレリス・ポーリーノ(アルビダ)、スティーヴン・ウォード(ミホーク)、アレクサンダー・マニアティス(クラハドール)、クレイグ・フェアブラス(ゼフ)、チオマ・ウメアラ(ノジコ)
©尾田栄一郎/集英社