『真夏のシンデレラ』間宮祥太朗と神尾楓珠が火花を散らす 3つの三角関係が示唆するもの

 夏海(森七菜)と健人(間宮祥太朗)の何度かの“偶然の出会い”をはじめ、このドラマの青春群像を構成する8人の男女によるあらゆるパターンの出会いが畳み掛けるように描かれていった前回の『真夏のシンデレラ』(フジテレビ系)第1話。7月17日に放送された第2話では、それぞれが夏の恋に向けて動き始める。“海”と“花火”は前回に続いて、欠かすことのできない必須要素。そこにさらに、もうひとつの夏の定番である“夏祭り”が加わるとなれば盤石の体制だ。

 幼なじみの匠(神尾楓珠)に想いを伝えたものの、あっさりとフラれてしまい、冗談めかせてごまかした夏海。そんな夏海にホエールテールがあしらわれたサンダルをプレゼントした健人は、しばらくこの海辺の町に残ることを決める。健人が夏海の家の食堂を手伝っていると、そこへやってきた匠は、この前の遅刻のお詫びとして夏海を夏祭りへと誘う。愛梨(吉川愛)の働く美容室で浴衣の着付けとメイクをしてもらう夏海だったが、一緒に祭りを回っている最中に匠は佳奈(桜井ユキ)を見つけ、夏海そっちのけで声をかけにいくのである。

 今回のエピソードの序盤、夏海に連絡先を聞こうとするものの教えてもらえない健人。夏祭りで匠とはぐれた夏海とバッタリ遭遇し、愛梨や理沙(仁村紗和)、守(白濱亜嵐)、修(萩原利久)らとも合流してからも、射的では夏海が欲しがった鯨のガラス細工を手に入れるために躍起になり、絡まれている愛梨を助けに入った夏海を守ろうとして殴られてしまったりと、不器用ながらも夏海への想いを募らせていく様が非常にわかりやすく見て取れる。

 そしてみんなで花火をしている途中に抜け出し夏海の家を訪ねると、近所の海岸へ抜ける道にクジラのプロジェクションマッピングをセッティング(いつのまに準備したのだか…)。その少し前のシーンで「私の目標は半径3メートル以内の幸せ」と健人に語っていた夏海。元々“半径3メートル以内”にいた匠が徐々に遠くなっていき、代わりに外側からゆっくりとやってきた健人が夏海自身を半径3メートルよりも外側の世界へと導こうとする。クライマックスの海辺のシーンでようやく2人が連絡先を交換することはその第一段階。さながらクジラのプロジェクションマッピングは“かぼちゃの馬車”のようなものか。

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