『トリリオンゲーム』目黒蓮の“期待を超えてくる力” 佐野勇斗の意味深なナレーションも

 まだ何者でもない2人だが、やるなら1兆ドルを稼ぐトップ企業を築き、長者番付にも載る。そんな無謀とも言えるロードマップを描くハルたちの夢が叶ったかのような未来の映像も映し出される。2人が立ち上げた「トリリオンゲーム」社は世界的企業となり、一流のオフィスで働くガク。しかし、そこにハルの姿はない。「大金持ちになりたかったわけじゃない、僕はただハルくんについて来ただけ」と意味深なガクのナレーションも……。初回から、ドラゴンバンクの社長令嬢・桐姫(今田美桜)から1億円の融資話を引き出したり、世界的ハッカー大会「セキュリティチャンピオンシップ」でトップをもぎ取ったりと、とにかくテンポのいいストーリー展開。このままハルとガクが成り上がっていく様子を見届けていくのを楽しみに思うのと同時に、2人の間になにがあったのか気になって仕方ない。

 ハルの奇想天外で強引なやり方に苦笑しつつも、こんなに痛快な気持ちになれるのは、もしかしたら私たちの中にも「ハルのようにエネルギッシュに生きたい」という気持ちがあるからかもしれない。特にこの数年は、動きたくても動けないという時間が続いた。その間に、欲することを諦めるのに慣れてしまったところもあるような気がする。ハルに巻き込まれながらも、いきいきと役目を果たすガクを少々羨ましくも思う。誰もが自分の力を発揮したい、もっと個性を活かして活躍したい……とフツフツとしている。しかし、そうは思ってもなかなか自分から行動に移すことは難しい。その突破口となるようなきっかけがあったとしても、「やっぱり無理だよ」と言いたくなってしまいそうだ。

 しかし、ガクがそう言ったときには、ハルが「お前なら勝つだろ」「お前なら楽勝だろ」と何度も背中を押してくれる。その言葉は、ガクを通して視聴者である私たちのことも勇気づけてくれるようだ。もっとワガママに、もっと欲張って生きていい。そうして、人生を切り開いていこうじゃないか。むしろ、何者かになるためにはその一歩がどれだけ大事か。今やりたいと思っていることを始めてみよう。きっとハルなら「楽勝だろ」と言ってくれるはず。そしてハルとガクと共に、今年は“何も諦めない夏”を過ごそうではないか。

■放送情報
金曜ドラマ『トリリオンゲーム』
TBS系にて、毎週金曜22:00〜22:54放送
出演:目黒蓮(Snow Man)、佐野勇斗、今田美桜、福本莉子、竹財輝之助、あかせあかり、國村隼、吉川晃司
原作:稲垣理一郎/作画:池上遼一『トリリオンゲーム』(小学館『ビッグコミックスペリオール』連載)
脚本:羽原大介
演出:村尾嘉昭、竹村謙太郎、田中健太
プロデューサー:松本明子、松下ひろみ、加藤章一
主題歌:Snow Man「Dangerholic」(MENT RECORDING)
製作:TBSスパークル、TBS
©TBS/撮影:高橋裕子
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/trilliongame_tbs/
公式Twitter:@trillion_tbs
公式Instagram:trillion_tbs
公式TikTok:@trillion_tbs

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