落合モトキ、『らんまん』ではどんな影響をもたらす? 交差する神木隆之介とのキャリア

 愛する人と結婚をして「峰屋」という大樹を離れ、新たな地で芽吹きはじめた槙野万太郎(神木隆之介)。そんな“新章”へと突入した朝ドラ『らんまん』(NHK総合)には、続々と新キャラクターが登場しているところだ。そのうちの1人が伊藤孝光で、演じるのは落合モトキ。2013年放送の『あまちゃん』(NHK総合)からちょうど10年ぶりに朝ドラの現場に帰ってきた彼は、この“新章”にどのような影響をもたらすのだろうか。

 本作で落合が演じる伊藤孝光は、若き植物学者らしい。つまり、植物学の道を歩む万太郎と同業者というわけだ。番組公式サイトの人物紹介欄には“伝説の本草学者・伊藤圭介の孫”としか記されていないため実際にどのようなキャラクターなのかまでは分からないが、とにかく「伝説の本草学者の孫」ということである。彼は生まれ持ったこの肩書きにして宿命を、どのように捉えているのだろうか。誇りに思っているのか、あるいは重荷に感じているのか。はたまた強大な祖父の存在をライバル視している可能性だって否めない。いずれにせよ孝光の性格が、万太郎との関係性には大きく影響してくるはずである。純粋な万太郎は偉大な存在の孫を前にして興奮することだろう。

 落合は出演発表時のコメントで「里中先生の所で万太郎と初めて出会うがお互いの距離感が上手く取れなく。。。という設定で参加させて頂きましたが、面白可笑しいシーンになってると思いますの是非観て頂けたら嬉しく思います」と述べている。孝光と万太郎の“距離感”に言及しているが、このコメントを読む以上、おそらく孝光と万太郎は似た者同士なのではないだろうか。同じ道を歩む者同士、どのようなやり取りを展開させていくのかに注目である。

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 神木が子役からキャリアをスタートさせたというのは広く知られているが、落合も同じく早くにキャリアをスタートさせた。年齢的には3歳違いの同世代で、俳優活動の開始もほぼ同時期。彼らの共演作でいうと2022年には神木が神木隆之介本人役として出演した連続ドラマ『神木隆之介の撮休』(WOWOW)の第1話に落合が出演しているし、やはり彼らと同世代の筆者のような人間にとっては特に、神木が主演を務めた『桐島、部活やめるってよ』(2012年)がすぐさま思い出されるに違いない。日本の青春映画史において「傑作」だとたびたび言われる作品だ。同作に、橋本愛や松岡茉優、仲野太賀、鈴木伸之といった者たちが勢揃いしていたことはもはや説明不要だろう。

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