二宮和也らによる必聴のオーディオコメンタリーも 『ラーゲリより愛を込めて』特典を解説

 『ラーゲリより愛を込めて』のBlu-ray&DVDが7月7日に発売される。本作は、二宮和也主演で瀬々敬久監督がメガホンを取り、2022年の12月9日に全国公開され、興行収入26億円、観客動員200万人を突破する大ヒットとなった。

 零下40度の厳しい寒さの中、シベリアの強制収容所(ラーゲリ)に捕らえられていた男・山本幡男(二宮和也)が共に過ごす仲間たちに“希望”を訴え続ける、実話を元にした愛の物語だ。二宮の真摯な芝居と、映画が描く壮絶なエピソード、そして随所に散りばめられた深い愛が、観客の心を強く揺さぶる作品である。

 今回のBlu-ray、DVDにはそれぞれ豪華版、通常版があり、豪華版には本編ディスクに加え、特典映像を含んだディスクが2枚付いている。234分にも渡る特典映像は、ファン垂涎の舞台裏やイベントでの映像、役者陣が作品に向き合う貴重な姿が収められ、作品の世界により深く踏み込むことができる。

 とりわけ注目したいのは、『ラーゲリより愛を込めて』の撮影現場を追ったドキュメンタリー映像。山本幡男役で主演を務めた二宮のインタビューはもちろん、作中で重要なキャラクターを演じた北川景子、松坂桃李、中島健人、桐谷健太、安田顕らのインタビューが、多角的に作品の世界を切り取っている。それぞれが役に向き合う中で抱いた想いから、瀬々監督の演出に対する強い信頼までが語られ、映画がどのように作り込まれていったのかを窺い知ることができる。

 二宮はこのドキュメンタリーの中で、「これだけ立派なセットが立っていて、これだけ壮大なところで、いろんなアイテムがあって、いろんなものを試すには本当にいい(環境)ですし、瀬々さんという監督がトップに立ってハンドリングしてくれるので、あとはそれを試しては採用され、落選し、いろんなことをみんな頑張ってやっているんじゃないかなと思いますね」と語っている。これはコメントのごく一部にすぎないが、彼の言葉からは瀬々組での強い一体感が感じられる。映画本編のあとにインタビューを観ることで、一度目、二度目の鑑賞では気付けなかった、作り手側の繊細なこだわりを味わえるだろう。

関連記事