10月期フジ月9『ONE DAY』は伏線だらけのドラマに？　二宮和也ならではの芝居への期待

　10月期のフジテレビ月9ドラマ『ONE DAY～聖夜のから騒ぎ～』の主演が、二宮和也、中谷美紀、大沢たかおの3名に決定した。“ONE DAY”とあるように1日の出来事を描く本作で、3人のキャラクターたちの無関係に思える物語が繋がっていくようだ。

　本作は、人々が思い思いに過ごすクリスマスイブという“たった1日”の出来事を1クールかけて描く“謎と愛と奇跡の物語”。二宮が演じるのは、記憶喪失の男・勝呂寺誠司。12月24日の真夜中、誠司が埠頭の一角で目を覚ますと、目の前に頭部を撃たれた死体が横たわっていた。自分がこの男を殺してしまったのかと不安と恐怖に襲われる中、落ちていたスマホからの「早く逃げろ！」という男の声に突発的に従ってしまった誠司は、かくして警察に追われる逃亡犯になってしまう。

　二宮はこのドラマについて、「ドラマの全体図は1つですけど、3本のドラマを撮っているようなもの」と語っている。それは3人が出会った時、そこに4本目のドラマが生まれるということだろう。

　二宮といえば、人間味のある演技からダークヒーローまでをナチュラルに演じ分けることが巧い役者だ。現段階の情報では、ひょんなことから事件に巻き込まれて警察に追われてしまう“不憫な主人公”といった印象に映る。しかし“記憶喪失”という前提が引っかかる。本人の記憶が戻るにつれて、他の2人のドラマにも影響を与えていくのだろうか。

　大沢が演じるのは、老舗レストランのシェフ・立葵時生。時生は初代の頃から80年受け継がれてきた秘伝のソースが売りの横浜・関内界隈で愛される三代続く老舗レストランで、クリスマスディナーの準備に追われていた。すると突然、突然店に見知らぬ男が侵入してきて……。

　そして中谷が演じるのは、ローカルテレビ局「テレビ横浜」の報道キャスター・倉内桔梗。桔梗は誠司が容疑者となっている銃殺事件の現場にいち早く到着。理想の報道を追求し続け、自らの企画で立ち上げた報道番組『報道フォーカス』を10年間キャスターとして背負ってきた桔梗だが、この事件前に料理番組への異動を言い渡されていた。彼女は腹をくくりこの“最後の事件”を追うことに決める。