『日曜の夜ぐらいは...』4人なら“寂しさ”さえ“嬉しさ”に サチたちの“居場所”に大きな進展

 次こそは“逃したくない”と、打ち合わせ中に不動産屋の担当者を見かけるなり皆を促して走り出した翔子。その甲斐あって住田とのコンサル契約締結と同時に、物件の仮契約まで完了してしまう一気に勢いづいた4人。古民家のような物件の中で、一人ひとりの心に刺さって抜けないままだったトゲがチクリと痛むもどこか洗い流されていくかのような回想シーンに、こちらまでなんだか懐かしい胸の痛みを覚えた。

 皆、いろいろあって、様々な事情を抱えていて、それを抱えたまま思いどおりにはいかない日々をなんとか生きている。時に“幸せになるために生きている”という誰しもにとっての当然の事実が揺らぎそうになるくらいに忙殺されたり、理不尽な目に遭ったり、自分だけが一人に思えて疎外感に苛まれることがあっても、きっとどこかに通じ合える人がいる。それがまだ見ぬ相手だとしても。満たされなさを抱えた彼らが、まだ出会う前、毎週同じ曜日の同じ時間帯にそれぞれの生活の延長上で、同じラジオ番組に耳を傾け、思いっきり泣いたり笑ったり励まされたりしていたように。

 「日曜の夜に死にたくならない人は幸せな人だと思う」とかつて書いた若葉が、時を経てその感覚を共有し合える仲間と出会い、そして今では円陣を組んで「幸せになるぞー!」「オー!」なんていう掛け声の中にいるのだから。“サザエさん症候群”なんて言葉もあるが、そんな日曜夕方〜夜にかけての辛くて長くて暗い時間をなんとか生きながらえてきた、その真っ只中にいる彼らが作るラジオみたいなカフェ「サンデイズ」がいよいよ形になろうとしている。彼ら自身にとっての“居場所”が、誰かにとってもそのままを受け入れてくれる、特別で当たり前な居場所になる日が近づいている。

■放送情報
『日曜の夜ぐらいは...』
ABCテレビ・テレビ朝日系にて、毎週日曜22:00〜放送
出演:清野菜名、岸井ゆきの、生見愛瑠、岡山天音、川村壱馬(THE RAMPAGE)、やついいちろう(エレキコミック)、今立進(エレキコミック)、椿鬼奴、飛永翼(ラバーガール)、橋本じゅん、和久井映見、宮本信子ほか
脚本:岡田惠和
演出:新城毅彦、朝比奈陽子、高橋由妃、中村圭良
企画・プロデュース:清水一幸
プロデューサー    山崎宏太、山口正紘、郷田悠(FCC)、浅野澄美(FCC)
制作協力:FCC
制作著作:ABCテレビ
©︎ABCテレビ
公式サイト:https://www.asahi.co.jp/drama_22_abctv/
公式Twitter:@nichigura_abc
公式Instagram:@nichigura_abc

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